↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
33/35

※バスに搭乗します。

第33話です。

※物語を更新します。

「.......ゲホ、ゲホ。くさい。」


排気ガスの匂いが康太の鼻を掠めて行く。


「えっと、うちのクラスってどこだっけ?」


縦に連なっているバスに目を向ける康太。


「......あ。」

息を呑んだ。


「......やが」

「康太。」

「ひっ!」


康太の耳にかかる熱い息に、康太の肩がビクッと震える。

「ふふふ。鳥羽くんやっぱりおもしろ~い。」


康太は息がかかった方を向いた。

「あ、阿川さん。」

「さっきぶりだねー。鳥羽くん。」

「う、うん。....って!そうじゃなくて!」

「ん?どうかした?」


康太はじっとこちらを見つめてくる来夢の目から視線を外せない。


「えっと、普通に声をかけてよ。」

「えぇー。普通に声をかけたよ。」

「耳に息かけてきたよね!?」


チラッと視線を外して、すぐ戻す来夢。


「鳥羽くんの耳が弱いだけじゃない?」


「......そんな事無いもん。」


目線が下を向く。


「あー、図星だ。」

「ち、違う!」


すぐに阿川に戻る。


「そういう事にしておいてあげるねー。」


「....本当だもん。」

「来夢ー?」


阿川さんを呼ぶ声に、康太と来夢の視線が向く。


「あ、祐布子ちゃん、遅い―。」

「ごめんごめん、部活の子達と話しててさ....誰?」


康太をじっと見る。


「あ、えっと......」

「この子は鳥羽康太くん。面白い子なんだ。」

「あ、いや....」

「へぇー、面白いんだ。」

「そ、そんな事は.....」

2人分の視線に、言葉が続かない。


「….否定しないんだ。」

「まぁ、鳥羽くん本当に面白いから仕方ないよ。」

「ち、ちが......」

「ちが?」

来夢は顔を片手で隠す。


「......」

来夢の口角がピクピクと震えている。


「いや、その、」

「何?」


「僕は面白くないです。」

「へぇー?」

康太は目線を下に下ろす。


「僕、人と会話するの苦手だし、物静かだし、面白いことなんて何も出来ないですもん。」


「......普通に私が面白いと思う事を初日で君がやったら、私は君が怖いよ。」

「た、たしかに」

「っぷ!」


堪えていた物がつい出てしまった阿川を、ちらっと視線の端で捉える祐布子。

「.......鳥羽くんって、内弁慶?」

「えっと、うちべんけい?」

「あー、家族とかには結構喋ったりするタイプ?」

「いや......そんな事ないよ?」


「......自覚無しだな。」


空気と混ざって消え入りそうな声。


「え?」

「いや、鳥羽くんはやっぱり面白いって話だよ。」

「え!?そんな、僕なんか全然。」

「いや、うん。面白いよ。鳥羽くん。」

「そ、そんな。」

「ふふふ.....」


来夢が祐布子の手をギュッと握る。


「鳥羽くんは面白いよ―。」

「あ、阿川さんまで.....」

「そもそも、来夢が言い始めた事でしょう?」

「あ、確かに。」

「ふふふ、鳥羽くんの面白さが祐布子ちゃんにも知ってもらえてよかったー。」


チラッと祐布子が阿川を見る。

「ありがとう、来夢。」

「うーん?何が?」


「......全部。」


「...いいよ~。」


―――笑っている。


祐布子は再び康太をじっと見て、康太の目と合う。


「自己紹介まだだったわね。山本祐布子。」

「あ、鳥羽康太です。」

「知ってる。」

「あ、え?」

「さっき私が紹介してたよー。」

康太は口を半開きにして、固まってしまう。


「...確かに。」

「忘れたの?.....ふふふ。やっぱり面白いはね。」


来夢の肩がピクッと震える。

「鳥羽くん、連絡先を聞いても良いかしら?」

「え。あ、はい。」

「あ!鳥羽くん私も教えて!」

「い、良いですよ....」

祐布子は横に立っている阿川を見る。


「.....鳥羽くんと仲良いんだよね?」

「うん。仲良いよ―。」

「連絡先知らなかったの?」

「スマホ、持ってなかったからねー。」


「......来夢も、ね。」


祐布子少し口角が上がった口から出た言葉は、バスのエンジン音にかき消された。


―――――


※バスの中に入ります。

読んでいただきありがとうございます。

次回もお楽しみに。



※物語が生成されました。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。