第2話「私たちがアイドル!?――五人だけの秘密」
二代目シークレットガールズ候補として、ついに本格的なレッスンを始めた五人。
高野栞、森川美空、山本結菜、荒木美羽、柴崎莉央奈。
学校では今まで通りの普通の中学生。しかし放課後になれば、歴史教師・崇道康熙の指導を受けるアイドル候補生――。
五人の二重生活が本格的に始まりました。
一方、結菜と美空は恋人にも本当のことを話せず、莉央奈も幼馴染の陽向と琴音に秘密を抱えることになります。
そして娘たちから何気なくダンスやアイドルについて質問された母親たちは、自分たちの二十五年前の経験を隠しながら答えなければなりません。
娘たちが少しずつ感じ始める、
「どうしてお母さん、そんなに詳しいの?」
という小さな疑問。
まだ繋がることのない初代と二代目。
五人だけの秘密の青春、第2話です。
二代目シークレットガールズ候補として集められた五人。
高野栞。
森川美空。
山本結菜。
荒木美羽。
柴崎莉央奈。
昨日まで、ごく普通の中学生だった五人に突然与えられた、もう一つの顔。
それは――。
「シークレットガールズ」。
だが五人はまだ知らない。
自分たちより二十五年前、母親たちもまったく同じように、普通の中学生と人気アイドルという二つの顔を持っていたことを。
そして今日。
五人にとって初めてとなる、本格的なレッスンが始まろうとしていた。
◇◇◇
翌朝。
柴崎家。
「莉央奈ー! 朝ご飯できてるよ!」
「今行くー!」
二階から声が返ってくる。
リオは食卓に朝食を並べながら、時計を確認した。
少しすると、制服姿の莉央奈が階段を下りてきた。
「おはよう」
「おはよう。今日はちゃんと起きられたね」
「昨日より五分早い」
「五分だけ?」
「五分は大きいよ」
莉央奈は椅子に座り、朝食を食べ始める。
だが、いつもより少しだけ静かだった。
リオにはすぐ分かった。
昨日のことを考えている。
「どうしたの?」
「え?」
「考え事?」
「……まあ、ちょっと」
「学校?」
「違う」
「じゃあ友達?」
「それも違う」
リオはそれ以上聞かなかった。
莉央奈は箸を止める。
本当は話したかった。
自分が二代目シークレットガールズ候補になったこと。
歴史教師の崇道康熙が、実はコーチだったこと。
今日から本格的なレッスンが始まること。
だが、秘密にしなければならない。
莉央奈は何気なく母親を見る。
「ねえ、お母さん」
「なに?」
「アイドルって、大変なのかな」
一瞬。
リオの手が止まった。
「……急にどうしたの?」
「なんとなく」
「そうね……」
リオは少し考えてから答える。
「きっと大変だと思うよ」
「やっぱり?」
「歌って踊るだけじゃないと思う。たくさん練習して、失敗して、それでも笑顔でステージに立たなきゃいけない」
莉央奈が不思議そうに母親を見る。
「詳しいね」
「え?」
「なんか経験者みたい」
「テレビで見たことあるから」
リオは笑って誤魔化した。
「ふーん」
莉央奈は再び朝食を食べ始める。
リオは内心、胸を撫で下ろした。
危なかった。
娘がまだLIZ☆の正体に気づいていないとはいえ、下手なことは言えない。
今度は母親である自分たちが――秘密を守る番なのだから。
◇◇◇
学校。
「おはよう!」
莉央奈が教室へ入ると、琴音が駆け寄ってきた。
「昨日どうだった?」
「昨日?」
「急な用事!」
「ああ……」
莉央奈は一瞬迷う。
「家の用事だった」
「本当に?」
「本当、本当」
すると隣から陽向が顔を出した。
「怪しい」
「何が?」
「お前、嘘つく時ちょっと目そらすから」
「そらしてない!」
「今そらした」
「そらしてないって!」
琴音が二人を見て笑う。
「でも、莉央奈が言いたくないなら無理に聞かなくてもいいんじゃない?」
「琴音……」
「そのうち話してくれるでしょ?」
「……うん」
莉央奈の胸が少し痛んだ。
幼い頃から何でも話してきた二人。
それなのに――。
今回だけは話せない。
「ごめん」
小さな声で莉央奈が呟く。
「何が?」
琴音が聞く。
「なんでもない!」
莉央奈は慌てて席へ向かった。
陽向は、その後ろ姿をじっと見ていた。
「やっぱり何かあるだろ」
「陽向」
「分かってる。無理には聞かない」
そう言いながらも、陽向の疑問は消えていなかった。
◇◇◇
教室の別の場所。
「結菜」
水瀬颯真が声を掛ける。
「おはよう」
「おはよう、颯真」
「昨日、急に帰ったけど大丈夫だった?」
「うん」
「何かあった?」
「家の……用事」
結菜は少し言葉に詰まった。
颯真はそれに気づいたが、追及しなかった。
「今日、一緒に帰れる?」
「……ごめん」
「今日も?」
「うん」
結菜は申し訳なさそうに答える。
「しばらく放課後、用事が入るかもしれない」
「そっか」
颯真は笑った。
「じゃあ仕方ないな」
「怒らないの?」
「なんで怒るんだよ」
「だって……」
「結菜が何か頑張ってるなら、応援する」
その言葉が、結菜の胸に刺さった。
本当のことを言いたい。
だが言えない。
「ありがとう」
それしか言えなかった。
◇◇◇
「美空ー」
神谷悠斗が美空の机へやって来た。
「なに?」
「昨日、寄り道できなかったから今日こそ」
「あ……」
美空の顔が曇る。
「もしかして今日も?」
「ごめん」
「マジか」
「本当にごめん!」
美空が両手を合わせる。
悠斗は少し残念そうな顔をした後、笑った。
「じゃあ今度な」
「うん!」
「約束」
「約束!」
美空は笑顔で答えた。
だが悠斗が離れていった後、その笑顔が少しだけ曇る。
「……秘密って大変」
隣にいた結菜が小声で言った。
「まだ二日目だよ」
「これからずっと?」
「たぶん」
二人は顔を見合わせた。
恋人にも話せない。
その重さを、少しずつ実感し始めていた。
◇◇◇
一時間目。
歴史。
崇道康熙が教室へ入ってくる。
「おはよう」
「おはようございます」
昨日までなら、ごく普通の歴史教師だった。
しかし五人にとっては違う。
――この人が、私たちのコーチ。
康熙が黒板へ向かう。
「では授業を始める」
莉央奈たちは思わず康熙を見つめてしまう。
康熙は気づいている。
しかし完全に無視。
学校では歴史教師。
芸能事務所ではコーチ。
その線引きを崩さない。
授業が終わった。
「それでは、今日はここまで」
康熙が教科書を閉じる。
「日直」
「はい」
「号令」
授業終了。
五人は康熙を目で追った。
その直後。
「失礼します」
英語教師の宍戸美和が教室へ入ってきた。
「崇道先生、お疲れさまです」
「宍戸先生、お疲れさまです」
たったそれだけ。
康熙は教室を出る。
美和は教卓に教材を置く。
「では英語を始めますよ」
生徒たちには、ただの同僚教師にしか見えない。
五人もこの時点では、二人の間にさらに大きな秘密があるとは思っていなかった。
◇◇◇
放課後。
五人は時間をずらして学校を出た。
一緒に行動すると目立つ。
それも康熙から指示されたルールだった。
芸能事務所のレッスン室。
五人が揃う。
「疲れたー!」
美空が床に座ろうとする。
「まだ何もしてないよ」
結菜が言う。
「学校で疲れた」
「これからレッスンなのに」
「そうだった……」
「森川」
突然声がする。
「はい!」
美空が飛び上がった。
入口には康熙が立っていた。
学校ではスーツ姿の歴史教師。
しかしここではジャージ姿。
完全にコーチの顔だった。
「全員揃ってるな」
「はい」
「では始める」
康熙が五人の前に立つ。
「昨日も言ったが、君たちはまだシークレットガールズではない」
莉央奈が尋ねる。
「候補なんですよね?」
「ああ」
「いつ正式に決まるんですか?」
「私と新社長が、五人でステージに立てると判断した時だ」
「厳しそう……」
美羽が呟く。
「厳しいぞ」
即答だった。
「えっ」
「アイドルを遊びだと思うな」
康熙の声が変わった。
五人の表情も真剣になる。
「君たちが引き継ごうとしているシークレットガールズは、二十五年前、多くの人に夢を与えたグループだ」
壁には初代シークレットガールズの写真。
五人は写真を見る。
EYE。
MORM。
YAH。
BEE。
LIZ☆。
「この五人も、最初から何でもできたわけじゃない」
康熙が言う。
「そうなんですか?」
美羽が尋ねる。
「ああ。失敗もした。悩んだ。ぶつかり合った。それでも五人で乗り越えた」
莉央奈が写真を見る。
「先生、詳しいですね」
康熙が一瞬黙る。
「佐藤先生から聞いている」
「佐藤先生?」
「初代シークレットガールズを支えた人物だ」
「じゃあ先生は……」
「私は佐藤先生の後継者だ」
五人は驚いた。
「二代目シークレットガールズを学校と芸能活動の両方から守る。それが私の役目だ」
◇◇◇
最初のレッスンは基礎体力。
「あと十回!」
「無理ー!」
美空の悲鳴。
「森川、まだ七回だ」
「先生、学校より厳しい!」
「ここでは先生じゃない」
「康熙コーチ!」
「あと十回追加」
「なんで!?」
莉央奈たちが笑った。
「笑っている四人も追加」
「ええっ!?」
「連帯責任」
「美空!」
「ごめーん!」
最初は笑っていた五人だった。
しかし三十分後。
「……アイドルって……」
莉央奈が床に座り込む。
「こんなに……」
美羽も息を切らす。
「大変なの……?」
結菜も額の汗を拭う。
栞は壁にもたれている。
美空は完全に床へ倒れていた。
「もう動けない……」
康熙は腕を組む。
「まだ準備運動だ」
「ええええっ!?」
五人の声が揃った。
◇◇◇
続いてダンス。
鏡の前に五人が並ぶ。
康熙が基本ステップを教える。
「右、左、ターン」
五人が動く。
しかし――。
バラバラ。
「ストップ」
康熙が音楽を止める。
「見事に揃ってないな」
「初日ですよ!」
莉央奈が抗議する。
「ステージで客に『初日だから』は通用しない」
「うっ……」
正論だった。
もう一度。
さらにもう一度。
何度も繰り返す。
美羽がターンでバランスを崩した。
「きゃっ!」
莉央奈が支える。
「大丈夫?」
「ありがとう」
結菜が言う。
「最初はゆっくり合わせよう」
栞も頷く。
「五人でタイミングを決めた方がいい」
美空が手を上げる。
「じゃあ私、掛け声する!」
「美空が一番ズレてるけど」
「莉央奈ひどい!」
笑いが起きる。
康熙は黙って見ていた。
技術はまだまだ。
しかし――。
五人が自然と助け合っている。
そこだけは、初代と似ていた。
◇◇◇
休憩時間。
「疲れた……」
五人が壁際に並んで座る。
莉央奈がスポーツドリンクを飲みながら、壁の写真を見る。
「ねえ」
「なに?」
美羽が答える。
「初代って、どんな人たちだったんだろ」
美空も写真を見る。
「気になる」
結菜がYAHを見る。
「この人、リーダーっぽい」
栞はEYEを見る。
「この人も格好いい」
美羽はBEE。
美空はMORM。
莉央奈はLIZ☆。
不思議なことに、五人とも自然と自分の母親の姿へ目を向けていた。
「私、このLIZ☆って人、なんか気になる」
莉央奈が言う。
「昨日も言ってたよね」
「うん」
「ファンになった?」
「そういうのじゃないけど……」
莉央奈は首を傾げる。
「なんか、見たことある感じがする」
誰も答えられない。
その時。
「休憩終了」
康熙の声。
「早っ!」
五人は立ち上がった。
◇◇◇
レッスン終了後。
「明日も同じ時間だ」
康熙が告げる。
「毎日ですか?」
美空が尋ねる。
「基本的には学校生活を優先する。ただしデビューまでは可能な限り練習する」
結菜が手帳を見る。
「勉強もあります」
「当然だ」
「え?」
「成績を落としたらレッスン時間を減らす」
「アイドルなのに?」
「君たちは中学生でもある」
五人は黙った。
「学校を疎かにしてまでアイドルをやるつもりはない」
康熙の言葉は厳しい。
しかし五人を守るためのものでもあった。
「そしてもう一つ」
五人を見る。
「学校では今日のことを一切話すな」
莉央奈は陽向と琴音を思い出す。
結菜は颯真。
美空は悠斗。
美羽と栞も友人たちの顔を思い浮かべる。
「分かりました」
五人が答えた。
「では解散」
◇◇◇
五人が帰った後。
レッスン室に康熙だけが残った。
「どうでした?」
後ろから声。
新社長だった。
「まだまだです」
「当然でしょう。初日ですから」
康熙は初代シークレットガールズの写真を見る。
「ただ……」
「ただ?」
「面白い五人です」
新社長が笑う。
「父も同じことを言っていました」
「小林前社長が?」
「『あの子たちは、母親たちに似ている』と」
康熙は写真を見る。
「本人たちは何も知らない」
「今は、それでいいんです」
新社長が答えた。
「自分たち自身の力で、シークレットガールズになってほしい」
◇◇◇
その頃。
職員室。
「お疲れさまです」
レッスンを終え、学校へ戻った康熙に美和が声を掛けた。
周囲にはまだ数人の教師がいる。
「お疲れさまです、宍戸先生」
「今日は遅かったですね」
「少し用事がありまして」
完全に同僚同士の会話。
誰も不思議には思わない。
やがて他の教師たちが帰り、職員室には二人だけになった。
美和は周囲を確認する。
そして声を小さくした。
「……初日はどうだった?」
康熙も表情を緩める。
「大変だった」
「そんなに?」
「五人ともバラバラ」
美和が笑う。
「最初なんだから当然でしょう?」
「分かってる」
「厳しくしすぎてない?」
「してない」
「康熙は真面目すぎるから」
学校では決して見せない二人の会話。
美和が微笑む。
「でも、楽しそうね」
「俺が?」
「うん」
康熙は少し考える。
「……そうかもしれない」
美和は婚約者の横顔を見る。
「佐藤先生の後継者として、頑張ってね」
「ああ」
その瞬間。
廊下から足音が聞こえた。
二人は即座に距離を取る。
教頭先生が職員室へ入ってきた。
「まだ二人とも残っていたんですか」
「はい」
康熙が答える。
教頭は二人を見る。
そして意味ありげに微笑んだ。
教頭は知っている。
二人が婚約していることを。
だが何も言わない。
「遅くなりすぎないようにしてください」
「ありがとうございます」
二人が揃って頭を下げる。
学校にもまた――誰にも知られてはいけない秘密があった。
◇◇◇
その夜。
山本家。
「ただいま……」
結菜が疲れ切った様子で帰宅した。
「おかえり」
麻子が娘を見る。
「ずいぶん疲れてるね」
「ちょっと……運動したから」
「へえ」
麻子は笑いそうになるのを堪える。
「何?」
「なんでもない」
「お母さん」
「ん?」
結菜が尋ねる。
「ダンスって、どうやったら五人で揃うと思う?」
麻子の表情が一瞬止まる。
「ダンス?」
「学校でちょっと……」
苦しい言い訳だった。
麻子は分かっていた。
「そうだね……」
少し考える。
「自分だけ上手く踊ろうとしないことかな」
「え?」
「周りを見るの」
「周り?」
「五人なら五人で呼吸を合わせる。一人だけ完璧でも、グループとして揃わなかったら意味ないでしょ?」
結菜が驚いた。
「……お母さん」
「なに?」
「なんでそんなに詳しいの?」
「えっ」
麻子の顔が固まった。
「なんとなく」
「なんとなくでそんな答え出る?」
「ほら、テレビとかで見るから」
「ふーん……」
結菜は少し不思議そうに母親を見た。
麻子は内心焦っていた。
まだ。
まだ真実を知られるわけにはいかない。
◇◇◇
森川家。
「お母さん!」
「なに?」
「筋肉痛ってどうしたら早く治る!?」
「いきなり何!?」
未紀は娘を見て笑った。
荒木家では。
「お母さん、ターンって難しいね」
「ターン?」
まやの表情が一瞬変わる。
高野家では。
「お母さんって、アイドル好きだった?」
栞の突然の質問に、愛が目を丸くしていた。
そして柴崎家。
莉央奈は自室のベッドに横になり、スマートフォンを見ていた。
画面には昔のシークレットガールズ。
LIZ☆の写真。
「……やっぱり」
莉央奈は画面を拡大する。
「誰かに似てるんだよなあ」
その時。
「莉央奈、お風呂空いたよ!」
階下からリオの声。
「はーい!」
莉央奈はスマートフォンを置いた。
画面にはLIZ☆。
階下には、その本人。
しかし娘は――まだ気づかない。
◇◇◇
翌日。
放課後。
五人は再びレッスン室へ集まった。
「今日は昨日の続きだ」
康熙が音楽を流す。
「最初から」
五人が位置につく。
莉央奈が言う。
「みんな」
四人が見る。
「昨日より一回でも多く揃えよう」
美羽が笑う。
「うん」
美空も拳を握る。
「やろう!」
結菜。
栞。
二人も頷く。
音楽が始まった。
まだ下手。
まだバラバラ。
それでも昨日より少しだけ揃っていた。
康熙は何も言わず、その姿を見つめる。
鏡には五人の少女。
そして壁には、二十五年前の五人。
初代と二代目。
まだ二つの世代は繋がっていない。
娘たちは、母親たちの正体を知らない。
だが確かに――。
同じ道を歩き始めていた。
普通の中学生。
そして、秘密のアイドル。
誰にも言えない五人だけの新しい青春が――。
本当の意味で、始まった。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
第2話では、五人の本格的なレッスンと、学校生活との二重生活が始まりました。
初めて経験する基礎体力づくりやダンスに悪戦苦闘する五人。
まだ動きはバラバラで、シークレットガールズと呼べる段階ではありません。
それでも、転びそうになった仲間を支えたり、五人でタイミングを合わせようとしたり――少しずつ「五人で一つのグループになる」という意識が芽生え始めています。
一方で、秘密を守る難しさも早くも表れ始めました。
結菜は恋人の颯真に。
美空は恋人の悠斗に。
莉央奈は幼馴染の陽向と琴音に。
大切な人だからこそ本当のことを話したい。それでも、シークレットガールズになるためには話すことができません。
そして母親たちにも、新しい試練が始まっています。
娘からダンスについて相談されれば、本当は誰よりも詳しく答えられる。
しかし詳しく答えすぎれば、
「どうしてお母さんが知ってるの?」
と疑われてしまう。
二十五年前は自分たちのアイドル活動を隠していた五人が、今度は「自分たちが初代シークレットガールズだった」という秘密を娘から守る側になりました。
さらに学校では、歴史教師とコーチという二つの顔を持つ崇道康熙と、英語教師・宍戸美和の間にも、周囲には知られていない婚約という秘密があります。
学校、恋人、幼馴染、母親、教師――。
それぞれの「シークレット」が少しずつ重なり始めました。
次回、第3話。
「学校では普通の女の子――秘密の放課後レッスン」
二代目シークレットガールズの五人は、学校ではこれまで通り普通の中学生として過ごしながら、放課後にはアイドルとしてのレッスンを続けます。
しかし、五人が同じ時期から放課後に姿を消すようになったことで――。
クラスメイトや莉央奈の幼馴染たちにも、小さな違和感が生まれ始めます。




