表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マティアス・クロイツァーその人。  作者: Kentarou Tou
第十章 カイルの父と、謎の女と、その子供たち

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
76/132

第六話「見なかったことにする、夜」


カイルの父は、窓から離れた。

体が、勝手に動いた。

壁に、背をつけた。

心臓が、うるさかった。


なぜ、王が、ここに。

なぜ、この女が、王と。

二つの揺り籠のことが、頭の中で、また像を結んだ。


考えるほどに、恐ろしくなった。

知ってはいけないものを、知ってしまった気がした。

王に仕える者として、これは、報告すべきことなのか。

それとも——


外で、しばらく話し声が続いていた。

それから、静かになった。

足音が、家の中に入ってきた。

カイルの父は、目を閉じた。

眠っているふりをした。

本当に眠っているように、呼吸を整えた。


誰かが、部屋の前を通り過ぎる気配がした。

止まった。

長く、止まった。


カイルの父は、目を閉じたまま、動かなかった。

気配が、また動いた。

離れていった。


朝まで、目を開けなかった。

開けなくても、眠れなかった。


つづく


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ