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十八話「 夜間校内散策その④ 」

新遊部のメンバー四人が肝試しを終え、ついに俺と重松の順番が回ってきた

元々こういうのは苦手な俺だが、重松がついてくれると若干心強い。


「ほら、さっさと行くわよ?。謎を解明するんだから。」


我慢の限界を突破したのか、待ちきれない笑みで重松は俺の手を引っ張り校舎の中に歩いていった。

校舎の中は真っ暗で、窓からさしこむ月光しか明かりが無い。何の音もない静かな廊下は雰囲気満点だ。あー帰りたい。俺達は廊下の端にある階段を上って二階に向かった。


「もぉー、特に何もないわね。なんかこう仰々しいものとか出ないかしら。」


「重松…、冗談でもそんな事言わんでくれ。気分が変わってくる。」


階段を上りきると俺はふと床に視線をおろした。そこには何か刃物で引っ掻いたような傷口が大量にあった。おい…これって…。


「ねぇ、階段の上で止まらないでよ邪魔になるでしょ!。」


「重松下がれ!!」


階段から飛び降りた俺は、まだ下の段にいた重松を抱きかかえて一階の床に飛び降りた。足が痺れるような感覚があったかもしれないが、咄嗟だったので何も感じなかった。

それと同時に鈍い金属音が連続して上の方から聞こえてきた。音が鳴りやみ、ゆっくり階段を上って確認するとさきほど傷があった床には見事なまでのクナイが刺さっていた。


「何なんだよこれ、冗談になってないぞ。下手すれば死ぬぞ。」


「まさかこんなトラップまで仕掛けてあるなんて、さすが二葉ちゃんね。」


おいおい、そこは感心するとこじゃないだろ。死にかけたんだぞ俺達は。少し戸惑いを見せる重松だったが気にせず続けるようだ。俺は不気味な校舎と成瀬先輩の罠に怯えながら校舎をまた歩き始めた。


四階につくと今度は廊下の一番奥に位置する場所にある花を持ってこなければならない。重松は特に怖がることなくどんどん歩いて行く。何が出てくるのかも分からないのに。

重松の背中を見ながらため息をつくと、俺も歩こうと思い足を上げたその時、俺は固まった。


だが今回は金縛りではない、自分の意志で止まったのだ。動くのを止めて全神経を耳に集中させた。静かにそして確実に聞こえた。人の足音が。重松のものではなく後ろから、階段をのぼってくる音が。

慌てて俺は重松に歩み寄るとその手を掴み、横にあった準備室にその身を隠した。


「ちょっとアンタこんな所に連れ込んでなによ!。」


「しっ!。静かにしてろ。」


閉めた扉越しに息を殺して耳を立てる俺。するとやはり静かな足音が聞こえる。音は次第に大きくなりこちらに近づいてくるようだった。状況がまったく分からない重松は黙ったまま俺を見つめている。


近づく音はついにこの部屋の前まできた。嫌な汗と息を飲む俺の内心は恐怖しかなかった。気がつくと足音は通り過ぎ、そのままどこかえ行ってしまった。結局なんだったのだろうか。


とにかく安堵した俺は部屋から出るため扉を開けようとしたが。



「あ、あれ、開かない…。」


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