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無実の罪で追放されたので、お菓子で魔物を浄化しながら楽しく暮らします。 〜偽聖女のせいで国が大変? わたしにどうしろと〜  作者: うぐいすもち


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第六話 レモン風味のレアチーズタルト①

 買い物を終え街の周辺を見回り簡単な昼食を終えると、私はヴァルハルト様にお願いをして、瘴気の吹き溜まりのようになっているところのみ浄化を行いました。

 

 ヴァルハルト様は私が倒れるのではとまた心配していましたが、不思議と魔力が枯渇する気配はありません。これもまた聖女として授かった力なのかもしれませんね。


 浄化を終え、また辺境の地に帰ってきますと、ヴァルハルト様は休む間もなく見回りに行かれました。私はマジックハウスの中でローストビーフとカボチャのポタージュスープ、サラダを作り、レアチーズタルトを作ることにしました。


 まずタルト型に無塩バターを薄く塗り、軽く小麦粉をふって冷やしておきます。無塩バターを刻み、塩少々とグラニュー糖、卵黄を少しずつヘラで混ぜます。


 二回ふるった薄力粉を少しずつ振り入れ、ドレッジで形をまとめていきます。粉がなくなるほど生地をまとめ、クッキングシートに挟んで包み、二十分ほど寝かせます。

 

 その間に泡立て器で生クリームを泡立てて冷蔵庫で冷やし、オーブンを二百度に温めます。生地を寝かし終えたら取り出して、もう一度ちぎってまたまとめます。


 乳棒でのばして、冷やしておいたタルト型に敷き詰めならします。フォークで穴を開けてオーブンシートを敷き、上にタルトストーンを均等に乗せます。温めておいたオーブンで二十分加熱。

 

 これでタルト型が出来上がりました。

 

 さて、今度はクリーム生地です。クリームチーズを取り出し、レモン果汁とグラニュー糖を入れて泡立て器で混ぜます。生クリームを入れ、ふやかしておいたゼラチンを入れ、しっかり混ぜます。


 この世界には、チーズをすり下ろすための専用器具があったため、私はそれを使って擦り下ろしレモン(レモンゼスト)を作り、クリーム生地の中に入れました。


 タルト型をオーブンから取り出し、粗熱を取ってタルトストーンを外へ出します。中へクリーム生地を流し込み、三時間ほど冷やし固めればレアチーズタルトの完成です!

 

 固まったら、ミントやブルーベリーを盛り付けましょう。見た目も華やかで、可愛らしいデザートになるはずです。


 待っている間に片付けを終え、私は少しだけ外へ出てみました。浄化をすると、空気がより爽やかに感じられます。外には、タルトの甘い香りが漂っていました。

 

 不用意に動いて魔物と遭遇してはヴァルハルト様に迷惑をかけます。最大限に注意を払いながら、私は浄化を行い続けました。

 

 夕暮れ時になるまで浄化を続けていたその時。私は茂みがカサリと動く音を聞きました。


「⋯⋯⋯⋯」


 女の子です。

 

 可愛らしい金髪の女の子が黙ったまま、茂みから出てきました。身体は草だらけで、腕や足には痛々しい傷があります。

 

 私は一目でわかりました。魔族特有の尖った耳。そして、ヴァルハルト様が話していた「見た目は幼い女の子」。

 

 この子は、魔王の娘でした。


 

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