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P.4-6 終わり、そして始まり

 更新頑張ります。

 

 10月26日

 この日も遂に終わりを迎える。


 洞窟を抜けた俺達は、外で待っていた王国軍の奴らと合流。

 いや、俺達じゃない。

 エレナだけだ。

 なにやら会議中のようだ。

 まぁ、俺には関係ないけども。

 ……帰って寝るか。

 先ほどから疲れを感じていた俺は、ギルドに帰るべく、帰路に着こうとする。


「え、えぇー!」


 突然、軍の人達の驚愕の声。

 ……何に驚いたんだろうな。関係ないけども。

 一瞬立ち止まり、軍の方を横目に流し見たが、また進行方向に向き直る。

 俺はなんだか嫌な予感がした。これが杞憂であることを祈りながら、歩き始めた。


「軍を辞めるって、どういうつもりですか!」


 え? なんて言ったの?

 軍を辞める? 誰が?


「そのままの意味。軍を辞める」


 答えたのは、声的にエレナ。

 はあ? エレナが辞めるだぁ?

 アイツ、副団長とかじゃなかったけ?

 俺は、自分で言うのもなんだか、勘はいい。

 鈍感主人公でもない。

 この流れは……


「なぜです!?」

「あの人と一緒にいたいと思ったからです」


 俺が原因で、俺が巻き込まれるヤツ~。


「そこのあなた! 何か言ってやってください!」


 突然、話を振られるヤツ~。


「いや~俺的には、どうでもいいやって感じなんですけど……」


 ハハハ……と苦笑いで誤魔化す。

 本当のことを言えば、来てほしい。

 戦力は俺1人でもなんとかなるけど……俺の寂しさはどうにもならない。

 俺は結構な寂しがり屋だ。

 それに、いつかパーティー組みたいって思ってたんだよね。


「ならいいでしょう? 別に私1人抜けたところで問題ないと思う」


 これは説得はムリだな。

 諦めろ、軍の人々よ。


「……わかりました。このことは、団長に知らせますよ」

「どうぞ」


 軍の連中は、ゆっくりと歩き、森のなかへと消えていった。

 それを見送るように見ていたエレナは、こっちを向いて、言った。


「今日からヨロシクね」

「あぁ……」


 今日からパーティーですか……

 ギルドに入って1日目なんですけど……


「俺の名前、言ってなかったよな? シンキソウだ。よろしく」

「うん! ヨロシクね、ソウ!」


 こんな美少女連れて、ギルド行ったら、目立つだろうな……。

 目立つの嫌いなんだが……憂鬱だ……。


「じゃ、ギルドに帰るから、一緒にこいよ」

 「ああ、そうだね。登録しないと」


 俺は、いきなり、美少女とパーティーを組んだ。


  *


 ギルドに帰ると、予想通りの反応が周りから起こった。

 羨望と嫉妬の視線。

 まぁ、当たり前だろ。

 エルドラド王国軍の副団長の実力と美貌を備えた女騎士を連れて歩いているのだから。

 基本的に、羨望は女性のギルド会員から、嫉妬は男性のギルド会員からだ。

 辛いなぁ、この状態。


「エレナ、ギルド員の登録と、パーティーの登録するか?」

「しなければならないんでしょ? 早く済ませよう?」


 ギルド内にどよめきが沸き上がる。

 ちくしょう!

 俺がセリフ選択をミスっちまったみてーだ。

 火に油を注いだとはこのことだな。


「あ、ああ」


 あ~もう! こうなりゃ無視だ無視!

 でも、この雰囲気に耐えうる心を俺は持っているのかな……。


「そういえば、ツインヘッドドラゴンの討伐報酬もらってないな。次いでにもらうか」


 呑気なことを考えていないと危険だ。俺の心が。


「ども~、帰ってきましたよ。独り身だから寂しかったでしよ? 報酬ヨロ」

「ああ、あなたは今日ギルド会員になったばかりなのに、Aランク任務をしたシンキソウさんじゃないですか~。生きて帰ってきたんですね~。で、そちらの方は?」


 よく喋るヤツだな。


「コイツ? 元王国軍の副団長のエレナだよ。知ってんだろ?」

「ああ! 見たことあります~王国軍一の美貌を持つ騎士と言われてる人ですよね~。あれ? 元、って言った?」

「コイツ、軍辞めたんだよ」


 衝撃の事実に一同(ギルドの皆さん)、またもどよめき出す。


「な、なんで!?」


 う~ん、わっかんね。


「ソウの強さを知りたいからです。彼の強さは人並みじゃありません。その強さを知りたいから、ついてきたというわけです」


 またまた、強がっちゃって。


「要約すると、このムカつく天才に惚れちゃって、ついてきた、と」


 要約したのはギルドのお姉さん。

 なんかイラついてない?

 色恋沙汰なさそうだもんな。


「い、いや! そそそ、そういうことではなくて……」


 顔真っ赤だな。

 でも止めてくれ。ここでそのリアクションは。

 嫉妬の視線が数段強くなった気がする。


「そうそう、本題はエレナのギルドカードの作成と、パーティーの申請だ」


 やっと本題に戻れそうだな。

 エレナがギルドカードの登録を、俺がパーティーの申請をする。

 

  *


 どちらも終わるが相変わらず早いが、もう夕暮れだ。

 俺は最後に、ツインヘッドドラゴンの報酬をもらうときにお姉さんに助言しといてあげた。


「大切なのは、出会いっすよ」


 独り身のお姉さんが可哀想だから。


「余計なお世話ですっ!」


 報酬の入った袋で思いっきり頭を殴られた。


「なにすんですか~。金で殴るなんて、罰が当たりますよ~」


 そう言って俺はギルドを出る。

 先に行っていたエレナと合流し、宿まで歩く。

 そして、部屋に入り、ベッドに倒れる。

 もちろん、部屋は別々だ。

 こうして俺の、長い長い1日は、終わりを迎えるのだった。

 

 最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 明日も更新できるよう、頑張ります。

 評価等々、よろしくです。

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