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Himmel Vogel  作者: フラップ
Leerlauf
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37/56

デブリ

 着陸した後は今までの鳳流が他へ回された事を除いていつも通り。


 他に回されるのかもしれない。少なくともスクラップになることは無いだろう。


 今は防衛戦力が惜しい。航空予備兵の補充を急いでるからな。


 鳳流は翼面荷重が小さい。戦爆《戦闘爆撃機》に改造できる。


 鳳流をキリタに任せ、談話室に入る。


 ソファに座り、今日のフライトをなぞる。エンジンを回し、カタパルトに。今日は追い風だった。


 上の方に光が見えた。一瞬で大きくなり、外へと射出。脚を上げ、フラップを引き込む。


 エンジン音が聴こえる。


 振動を感じる。


 水平線が見える。


 あの感覚は凄かった。フルラテラル・スティックロールは鋭かった。カタパルトを飛び出す時には最低失速速度をとうに超えていた。


 軽かった。


 僅かに傾けただけで機敏に反応するエルロン。


 真横を向きそうなほど横に滑るラダー。


 コブラさえ出来そうなエレベータ。


 制動性能も余裕があった。


 只エンジンのレスポンスが良くなかった。強化し続けた結果気難しいエンジンになったのだ。


 風に煽られる。軽戦の弱点だ。


 息を吐いて、ソファから立ち上がる。フライトジャケットを脱ぐ。


 部屋に戻ろう。昨日は寝ていない。眠くはないが寝ないと後に響く。仮眠を取っておこう。


 操縦桿をイメージして歩く。地上では三次元機動ができないのが残念だ。


 ドアを開ける。独特の匂い。


 ジャケットを放り投げ、そのままベッドに倒れこむ。意外と疲れていたらしい。


 目を瞑って鼓動を数える。いつか止まる、その鐘を。


 息を吐く。脳裏をよぎったシノタキのことを振り払い、僕は眠りについた。

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