表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さぬき恋物語  作者: くろくまくん
第四章 合同誕生日パーティー

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

22/39

小豆島のエンジェルロード

合同誕生日旅行がついに始まる。


凰太と沙絵は、高松にあるジャンボフェリー乗り場に着いた。



◯登場人物

凰太おうた

39歳

ゲーマー。兵庫県神戸市に住む。


沙絵さえ、さーちゃん

42歳

香川県に住む。元は神戸市に住んでいたらしい。

バツイチで、中三の娘がひとりいる。

「ほんとにめちゃくちゃジャンボ!! フェリーってこんな大きかったっけ!!?」


 ジャンボフェリーは、ほんとにジャンボだった。


 俺が小さな頃に乗った記憶にあるフェリーの倍以上かなというくらいのド迫力だった。行きと帰りで、二隻にせき両方乗れる往復プランにしている。行きのフェリーは「あおい」という名前のフェリーで、それが新しい船らしい。帰りのフェリーは「りつりん」だ。


 実際に船内を巡ってみると、めちゃくちゃ綺麗だった。俺が家族で乗ったことのあるフェリーとは大違いで、なんだか揺れも少ないような? 全く船酔いもなかった。


 乗船時間は一時間くらいだったが、結局そんなに船内を見て回るところもなかったのと、十一月初めとはいえ、少し風は寒くなってきていたので、船内の休憩スペースで、ゆっくり仮眠することにした。


小豆島しょうどしま楽しみだね〜!」


「うん、俺も楽しみ。なんか船で行く島って、もう海外旅行みたいな気分になるやんね。俺、あまり遠出するのって、今までなかったし、苦手なイメージやったんやけど、さーちゃんと一緒やったら、どこまでも行けそうやわ」


「おーくん……好きっ!!」


「いてっ!!」


 何故なぜこの時、痛かったかと言うと、さーちゃんは俺に好きの気持ちをぶつけてくれる時に、体というか、頭というか、まぁまぁの勢いで物理的にぶつかってくる(さーちゃん本人はじゃれているとおっしゃっています)ので、たまにゴツッと痛めの時があるのだ。


 もちろんそれも可愛いんだけどね。


 そうそう、フェリーが小豆島の港に着いてからは、まず別荘へのチェックインの前に、エンジェルロードに行く予定にしていた。


 これは事前に調べていたから分かったことだが、前にも話していた、干潮かんちょう時のみ道が現れるというのが、日にちによって時間帯が結構変わる。よう一定いっていではないので、おとずれた日の干潮時間を見ておかないと、そもそもエンジェルロードのロードがない状態の場合もあるということだ。


 そりゃ、恋人客もがっかりだよな。


 それで、今回訪れる日程の干潮時間、およそ四時間幅くらいあるんだが、夕方四時から夜の八時頃までだったので、そのタイミングで先に見に行くことにした。そして、エンジェルロードを見てから近くのスーパーで買い物をして、別荘にチェックインという段取りだ。


「エンジェルロード楽しみ〜!!」


「ほんまやね。ちゃんと道出来てるかな?」


 車で三十分ほど走ると、エンジェルロードの駐車場に着いた。


 平日の夕方なのにまぁまぁの観光客だった。


「わっ! 結構、たくさん人がいるね〜!」


 ちょうど暑くも寒くもない程よい季節だったからか、国内だけでなく、外国人の観光客もかなりの数がいたと思う。こんなに有名なんだな、俺はそれにびっくりした。


「人多くて、なんか写真で見てたのとは違うね〜」


 さーちゃんはちょっぴり人混みにトーンダウンしてしまっていたけど、なるべく人の多いところを避けながら、エンジェルロードを手を繋いで渡った。


 エンジェルロードは海沿いなので、景色も凄く綺麗だった。それに加えて夕焼けのあわいグラデーションが、更にその景色をいろどっていた。


 日が沈むと歩きにくくなりそうだったので、早めにエンジェルロードを退散し、別荘までの道のりの途中にあったスーパーで軽く食材を買い、別荘に向かった。


 別荘のオーナーさんとは事前に連絡を取っていたが、先に支払いを済ませ、バーベキューをしたいという希望も伝えていたこともあったが、すでに庭にバーベキューコンロなどの用意もしてくれていた。至れり尽くせりだった。こういう気遣いをしてくれるのは凄く嬉しいし、いいなと思う。


 滞在中の注意事項などだけ教えてもらい、かぎを受け取って、別荘の中に入る。


 別荘と言ってもぽつんと一軒家みたいなとこではないのだが、中はとても清潔にされていて、部屋だけでなく、トイレやお風呂も掃除が行き届いていて、凄くよかった。


「めちゃくちゃ綺麗やんね! 私こんなお家に住みたいな〜!」


 俺もそう思った。


 バーベキューは少しだけしたのだが、夜がやっぱり寒くなってきていて、後半は家の中で、普通にガスコンロを使って調理をし、家の中で食事をした。普通の一戸建てと同じく、キッチンや調理器具も揃っていたので、料理も出来たし、ご飯も炊けた。


 今更なんだけど、さーちゃんはめちゃくちゃ料理が上手い。お洒落しゃれな料理、というわけではなく、気取らない普通の家庭料理が得意だった。俺は煮物とか、ハンバーグとか、和食が中心に好きだったので、凄く嬉しかった。ハンバーグは……洋食かな、まぁいいじゃないか。


 今回も手早くさーちゃんが料理を作ってくれて、その間、俺はバーベキューの食材を焼いたり切ったりした。


「お腹いっぱいだね〜。お腹いっぱいやと眠くなっちゃう……」


 俺も眠くなってきたこともあるし、さーちゃんと早くベッドインしたいこともあったが、その前にひとつしなければいけないことがあった。


「もう少ししたら寝るけども、これをさーちゃんに渡しておくわ」


「渡すってなに?」


「はい、誕生日プレゼントやで」


 俺は巧妙こうみょうにさーちゃんにバレないように持ってきていた、小さな紙袋をカバンから取り出し、さーちゃんに渡した。


「わぁっ、プレゼント!? 全然わからんかった」


 さーちゃんはびっくりしながらそれを受け取り、紙袋に入った、二つの箱を取り出し、開けてもらった。


「わっ、ネックレスと……ピアス? めちゃくちゃ綺麗やし、可愛い! おーくん、ありがとう!」


「一応なんやけど、ネックレスの方には誕生石が入ったやつにしてもらったで。ピアスはなんかホタルビーズっていう暗いとこで少し光るやつらしい」


「凄い、そんなのがあるんやね! ありがと〜」


 さーちゃんは嬉しそうに笑っている。よかった、喜んでくれて。


「ずっと仲良しでいような。誕生日おめでとう」


「おーくんありがとう、大好きっ!」


 さーちゃんは俺に抱きついてきた。


「あ、ちょっとさーちゃん。そろそろ寝室いこっか……」


 二人の誕生日旅行はまだまだ始まったばかりである。


小豆島に辿り着き、


エンジェルロードを二人で歩き、


夜はバーベキューも楽しんだ。


明日はどんな楽しいことが待ってるかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ