お盆の高松祭りに行こう
香川県らしくうどんをいただいた前回。
次は八月のお盆時期、お盆といえばお祭りだ!
今回はサエの娘も登場するぞ。
◯登場人物
凰太
39歳
ゲーマー。兵庫県神戸市に住む。
沙絵さーちゃん
42歳
香川県に住む。元は神戸市に住んでいたらしい。
バツイチで、中三の娘がひとりいる。
千沙
15歳
沙絵の娘。
ちょうど、お盆の時期に香川県の都市部の高松市では、高松祭りというお祭りが恒例で行われるらしい。
「私、でも。おーくんと一緒ならどこでも楽しいから、特にどこに行きたいとかはないよ」
嬉しいことを言ってくれる、さーちゃんであった。
◇ ◇ ◇
最近の夏は暑い。地球温暖化なのかなんなのか……でも昔……という言い方はあまり好きじゃないけど、俺の小さい頃って、エアコン付けなきゃ死んじゃうとか、そんなのってなかったような気がするんだけどな……
まぁそんなわけで八月はめちゃくちゃ暑い。兵庫県と香川県とどちらが暑いかと言うと……んー、似たり寄ったりなのかな、というか場所にもよる。兵庫でも都市部はアスファルトの照り返しもあるから暑い。
「めちゃくちゃ暑いんやけど……」
さーちゃんはまぁまぁの暑がりで寒がりだ。まぁ俺もそれなりには気温差は気にするけど、更に上をいくバージョン。でもそんな子供みたいなところも可愛いと言えば、またノロケになってしまうな。
前に話していた、お盆なんだけども、さーちゃんの介護の仕事はお盆休みが三日間だけある。俺は土日祝以外の平日に不定期の休日なんだが、今回それに合わせて休みを取った。
「あっ、かき氷食べに行こうや、かき氷」
「わっ! かき氷食べたい! 私ブルーハワイが好き」
かき氷の話をすると、急に元気になるさーちゃん。さっそくかき氷を食べれるお店を調べると、例のさーちゃん御用達のカフェ「コメダ珈琲」に、レインボーかき氷というのがあった。
「わっ! おいしそっ!」
子供みたいに喜ぶさーちゃんが、俺は好きだ。ちなみに今回は娘のチサちゃんも初対面させてもらった。
「こんにちは、凰太です」
「こ、こんにちは……」
チサちゃんは前も話したが中学三年生。俺は子供もいないからわからんけど、最近見る学生というか、若い子供達って、もの凄くませている……嫌な言い方をすると生意気だったりするが、チサちゃんはなんか、さーちゃんの娘らしいというか、凄く礼儀正しくて、そして大人しい。
まぁ、もちろん子供同士とかでは、普通に元気に話しているかもしれないんだけど。それでも、俺みたいな急に現れた得体の知れないオッサンに、ちゃんと挨拶してくれるのは、さーちゃんがちゃんと話してくれたり、言い聞かせてくれてるからなのかなと思った。
ちょうど夏休みにも入っていたので、普段部活をしている(卓球部らしい)が、今はお盆休みだから部活も休みだった。それにお祭りも友達何人かと行くみたいなので、一緒に出かけることになったのだ。
「チサちゃんは何か食べたいものはあるん?」
何か後ろのほうでモジモジしている。俺が運転、助手席にさーちゃん、チサちゃんは後部座席だ。
「ママ!」
なんかさーちゃんに言いたいようだ。
「マックって言って」
え、聞こえてますけど。やっぱ直接話すのは恥ずかしいのかな。
「チサはマック小さい頃から好きやね〜。マックというか……ポテトとかナゲットとか、揚げ物が好きやけん、マックに限らんのかもやけど」
「あぁ、そういうことね。あ、高松まで向かう途中ドライブスルーで寄ろっか?」
なんか後ろの席でニヤニヤしている。わかりやすいところはさーちゃんと似ているな。
「じゃあポテトとナゲットと、飲み物買おっか」
途中の国道沿いにあるマックに寄り、ドライブスルーで買い物をした。
「チサ、ちゃんとお礼を言いや」
「お、お、おーたさん、ありがとうございます」
おーたさんて、なんか名字を言われてるみたいだな。太田さんみたいな。ちょっと面白い。
「うんうん、どういたしまして。なんかあったら遠慮なく言うんやで」
俺とさーちゃんは、アイスコーヒーとファンタを半分ずつ分けて飲んだ。チサちゃんはジュースは一切飲まないらしい。凄いな。歯にも身体にも良さそう。
三十分ほど車で走ったら、右手に屋島が見えてくる。屋島というと、源平の屋島の戦いに出てくるあの屋島だ。俺はそこまでくわしくないので、あぁそうなのか、という感じだが、歴史とかを好きな人なら、すげー! となりそうな気はする。道路から普通にでっかい屋島が見えるんだもんな。
なんというか、でっかい台形みたいなカタチの島が普通に陸地にポコンと出ている感じ。たぶん、住んでいる人にしたら、たぶん慣れているのだろう。
その屋島を右手に、交差点を左に曲がると、例のコメダ珈琲が見えてくる。
「わーい、かき氷食べよ〜。はい、チサ降りて降りて」
三人でコメダに入る。コメダ珈琲はもチェーンなのでもちろん神戸にもあるのだが、俺はあまり入ったことないんだけど、どちらかというとそんなに静かな雰囲気ではない。なんか家みたいな感じかな?
まぁこれは好みだと思うんだけど、肩肘張らずにリラックスできるような空間というのを目指してるような、そんな気はする。
俺達は、その例のレインボーかき氷と、いつものシロノワールと、飲み物を注文した。レインボーかき氷は俺とさーちゃんはレギュラーサイズを二人で分けるようにして、チサちゃんはミニサイズのを別で頼んであげた。
「わっ! 凄い! 虹色やん〜!」
まさにレインボーだった。しかも、そこにソフトクリームがどんと盛られている。まさにコメダという感じ。しかもサイズがデカい。
「これ絶対一人では無理やったやんね、チサちゃんはミニサイズは食べ切れそう?」
「うん、食べれる」
◇ ◇ ◇
レインボーかき氷と、シロノワールと、珈琲も飲んだからお腹いっぱいだった。
「ごちそうさま〜、お腹いっぱいやね」
「うん、やっぱコメダは凄いやんな」
そのあと、チサちゃんは友達と高松祭りに行くということで、高松の待ち合わせ場所で降ろし、俺とさーちゃんは別行動することにした。
俺とさーちゃんはカラオケに行って時間を潰すことにした。俺は祭りを見に行ってもよかったんだが、この高松祭りはもの凄く混むらしい。人が多過ぎるとさーちゃんは疲れてしまうタイプなので、できれば行きたくないということだった。俺も同じようなところはあるので、それに同意した。
異変が起きたのは、その高松祭りが終わろうとしている時だった。
コメダでかき氷を満喫した三人。
暑い夏を乗り切るのはアイスよりもかき氷がいいらしいぞ。
氷は体を芯から冷やしてくれるかららしい、氷屋さんのオヤジが教えてくれたことだ。
※作中に登場するコメダのレインボーかき氷は、何年前かに作者が食べたものですので、確か期間限定のものでレギュラー商品ではないです、ご了承くださいませ。




