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どうでもいい話 脱力エッセー  作者: カキヒト・シラズ


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ヌーハラ vs グローバリズム

初出:令和7年12月31日



 鄧小平だったか毛沢東だったか記憶が定かでないが、昔、中国のトップが海外要人と会談する外交の席で、たん壺を持ち込まない決意をしたという記事を読んだ。

 かつて中国ではタバコの灰皿のような感覚でたん壺がどこにでも身近なところにあり、客と話している最中にもたん壺にたんを吐いていた。

 ところがこうした風習はインターナショナル的観点から野蛮に見える。

 そこで中国のトップは泣く泣く慣れ親しんだたん壺の風習を捨て、外交の場では国際標準を選択したのだ。

 中国のたん壺の風習は小生も反対だ。ただしこれは「正しいか、間違っているか」の論理的議論ではなく、「好きか、嫌いか」の感情的レベルの問題だ。たん壺の風習は気持ち悪いから個人的に”嫌い”だ。


 さて前置きが長くなったが、本題は”ヌーハラ”である。

 日本に来た外国人旅行客はそばやうどん、ラーメンなど音をたててスープ内の麺類を食べる日本人の食べ方はマナー違反と考える。そこで今後、日本人は世界標準マナーに改め、音をたてないで麺類を食するべきだ。こうした書き込みをミクシーで見た記憶がある。

 音をたてて麺をすする日本人の食べ方を「ヌーハラ(ヌードルハラスメント)」と呼ぶらしい。

 そばやラーメンなど、音を立てて麺をすするのは小生の場合、子供の頃からの食べ方なので、これを変えろというのはたまったものではない。これまで通り、すすって食べさせてほしい。

 これもまた「正しいか、間違っているか」の論理的議論ではなく、「好きか、嫌いか」の感情的レベルの問題だ。麺類は音が出てもすすって食べ続けたい。

 中国のたん壺は世界標準のため禁止して、日本のそばの食べ方は世界標準に合わせないという意見は論理的に矛盾しているではないか。そうツッコミが入りそうだが、私個人の「好きか、嫌いか」で判断するとこうなる。

 いや、私だけでなく日本人の多くが私と同じような思いではないかと推測している。


 ところでグローバリズムはヌーハラを禁止する傾向にあると思う。

 すべてを世界標準で考えるからだ。

 だとしたら日本を観光立国にしようとする発想を捨てるべきだ。

 ヌーハラが嫌な外国人観光客は日本に来なければいい。


 日本は観光してもヌーハラという未開野蛮な食事作法がある発展途上国ですよ。それでもあなたは日本に旅行したいと思いますか。


 こんな感じの警告文を世界に発信すれば外国人観光客は減り、ヌーハラに対する苦情も減るだろう。

 あるいは観光地と日本人が住む住宅地を明確にわけ、住宅地には外国人は滅多に足を踏み入れないようにしてもいい。

 

 小生は政治、経済の両面でグローバリズムの潮流には反対だが、そばやラーメンの食べ方においても反グローバリズムの姿勢を貫くものである。


(つづく)


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