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染まる  作者: 梅子


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8/10

可愛い

「杏菜…。…。分かった。でも、他の男と寝るのは、絶対にやめてほしい。」

「うん…」

「僕らが二人目を望むのは、僕らが愛し合ってるからだ…。そうだよね?」

「うん…」

杏菜の目が揺れていた。可愛い。泣くのを我慢している。抱き締めると、しくしく泣き出す。杏菜は幼い。心が幼い。この腐った家に生まれなければ、この純粋な心で幸せを掴んだはずなのに…

 そんなことを思っていたら、杏菜が耳の辺りを舐めてくる。

「な、な…何!?」

「早くしよう…」

「え?」

「したくなってきちゃった…」

可愛い…おかしいのは分かってるのに…可愛い…


 朝起きると杏菜は寝ている。

「杏菜…」

「……。」

本当に可愛いな…。やばい、こんなの妾とか、いっぱい付いちゃうに決まってる。恋愛感情はないとか言ってたけど…杏菜はそうでも、相手の男は好きになっちゃうかもしれないよ。だって、杏菜、めちゃくちゃ可愛いから…

 今日は休みだ。気分転換に、散歩にでも行こうかな、と思う。

「杏菜…散歩行く?」

「うん?ねむ〜い…」

本当に眠たそうな顔をしている。

「はは…分かった、分かった。じゃあ、一人で行くよ…」

「ごめんね…」

「いや…」

子どものように二度寝をし始めた杏菜の顔を見つつ、僕は、身支度をして、ドアを開けた。

ガチャ

あれ?お義父さん?


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