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染まる  作者: 梅子


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2/10

家系図

「歴史…松原家の?」

「うん…」

「どんな?」

「……。」

「杏菜…?」

「ごめん…眠たくて…」

「ああ…明日にするか…」

 次の日、改めて聞くと、妻は、

「見て見て〜」

と家系図を出して来た。手袋とかして、緊張して出してくるのが可愛すぎる。

「ほら…ここに杏菜、明…。あとはね、お母さんがいるでしょ…」

「うん…」

「ほら、この茜さんって言うのが、私のおばあちゃん…」

「ああ…」

「その上も、見てみて。」

「うん…」

「ほら、女の人ばっかり。うちは、娘ばかりが生まれて、しかも、一人っ子の家系なの…。」

僕は、妻の、杏菜の、顔をじっと見て意図を確かめようとした。それと、娘と一緒に暮らさない理由がどう関係してくるのか、全く分からなかった。

「昔はこの家系で苦労したみたい。婿養子を取ると、家が荒れちゃうこともあって…あと、ややこしい関係も増えちゃうでしょ。でも、跡取りは男って決まってるから、婿を取るしかないの。うち、長く商売をやってたから、そういうのも、女性じゃ相手にされないし…それでね、男の子が生まれるようにって…」

「うん?うんうん…」

杏菜が、どんどん話進めるので、僕は、話を見失いそうだった。杏菜は、戸惑う僕の顔をしばらく見て、うん?と言う顔をした。

「えっと…何だっけ…?」

杏菜自身も、話の流れを見失ったらしい。

「え…ほら、何で赤ちゃんをおばあさんが…」

「あっ…そうだ!ほら、赤ちゃんがいると、育てるのにすごく時間も手間もかかるでしょ。そうすると、次の赤ちゃんに集中できないってことみたい。だから、おばあさんに預けるんだって…」

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