家族は無理
私は目が覚め、飛び起きた。
そこは見慣れた自分の部屋だった。
あれ、私は確か山にいたはずなのだが、どういう事だ?
私は目をつぶり、前の記憶を遡る。
肝試しをして、その後お風呂に入って…………そこからの記憶がなくなっていた。
「だめだ、思い出せない」
すると横で看病でもしていたのかベッドにうつ伏せに寝ていた妹が起きた。
「お姉ちゃん」
私に抱き着いてくる、く、苦しい。
「心配したんだから」
「私どうなってたの?」
「何か、血がいっぱい噴き出して倒れたって聞いたよ、覚えてないの?」
「うん、記憶にないわ」
「でもよかった、何事もなさそうで、やっぱり私のキスが効いたのかな」
妹に感謝の気持ちを伝えようとしたが、一瞬で引っ込んだ。
「あんた、私に何したの!!?」
「別に変なことはしてないよ」
「ただ、お姉ちゃんの体拭いたり、お姉ちゃんが冷えないように裸で抱きしめたり、あと病気は人に移した方が早く治るて言うじゃん、だからお姉ちゃんと熱いキスをしたの、普通でしょ」
妹は常識でしょと顔で言ってくる。
「あんた普通家族はそんなことしないから、それに絶対他にもしてるでしょ」
目を泳がせ私の顔を見なくなる、これは妹が嘘をついたり図星をつかれた時に出るしぐさだ。
「目、泳いでるよ」
「正直に言ったら許してくれる?」
上目ずかいで甘えるように言ってくる。
「こと次第だけど、許してあげる」
もじもじし躊躇いながら口を開く。
「ちょっとだけおっぱい揉んじゃった」
「あんた何やってんの」
「怒らないって言ったじゃん」
「こと次第とも言いました」
「だったら許してよ、別に減るもんじゃないじゃん」
「許せるわけないでしょ、あんたこれ何回目よ」
「そんなの数えてないよ」
「数えられないぐらいやってんじゃないわよ」
妹は今にも泣きそうだ。
だが私は一切止める気はない。
「私たち家族なのよ、そういう事はしたらいけないの」
目に涙を貯めて言い返してきた。
「しょうがないじゃん、私、お姉ちゃんが好きなんだもん」
「それにお姉ちゃん、女の子にしか興味ないんでしょ、だったら私でいいじゃん」
「家族はそういう目で見れないし、見てたとしても法律が許さないの」
法律、誰であろうと逆らえない最強の武器、これで妹も諦めるだろうと思ったがまだ納得いってなさそうだ。
「でも、その法律は、家族同士で子供をつくらないために出来たものだから、女同士の私達には関係ないことだよ」
嘘だろ、論破されそうだ。
「私は世界一かわいい人と暮らしてるんだよ、そんなの好きにならない方が難しいよ、だからお姉ちゃんが悪いの、だから責任取ってよ」
返しが思いつかない、どうすれば、普通に断っても妹は諦めないし……。
私はとりあえず後回しにするために急ぎ学校に向かった。




