レクリエーション 前編
一睡もできなかった朝、ようやく、待ちに待ったレクリエーションの日がやって来た。
昨日眠れなくて何回も中身を確認したバックを持って学校に向かう。
いつもより賑やかな学校、校庭に集まる生徒をかき分け自分のクラスの元に行く。
「おはよう」
手拭いさんが元気よく手を振っている、私と同じように楽しみだったのだろう。
「手温井さんおはよう、心ちゃんもおはよう」
「お、おはよう」
心ちゃんは寝不足なのか、いつもより私を嫌っている気がする。
「私楽しみ過ぎて寝れなかったよ」二時間しか寝てない手温井。
「私も一睡もしてない」本当に一睡もしてない百合神。
「私は八時間は寝れたわよ」百合神、夜這い対策を考えていて一睡もできてない心。
「それにしても学校に一億円も寄付してくれた人に感謝しなきゃね」
「そうね、ただ一億を平気で払える人、一回でいいから見てみたいわね」
「そ、そうだね」
今じゃ学校で一番有名で崇拝されている謎の一億円寄付してくれた人。
私はそいつを知っている、というか、私がいたので一億円が寄付されたのである。
一億円を寄付するような人だからと、イケメンを想像している人が多いが、普通の小奇麗なおっさんだ。
そして寄付した理由は超キモイ。
そう私に一目ぼれしたから寄付したのだ。
百歩譲って、歳の近い大学生が高校生に恋するのは理解できるが。
もう孫と同じくらいの年齢の奴に欲情するのは気持ち悪すぎる。
それに加え一億円を理由に私に接触しようとしてきたので警察に一回捕まっている。
その時に誓約書も書いた。
たがもう終わった話、寄付してくれた一億円、私の青春に最大限利用させてもらおう。
時間になりバスに乗り込む。
向かい合いトランプをするが、グダグダ進行する。
「次、奈々子ちゃんだよ」
「うん」
同じカードが揃うが百合神は気づかず次に回す。
引かれない、心は寝ていた。
「心ちゃん、起きて、引いて」
揺さぶられ起きる心。
「ね、寝てないはよ」
眠い、心ちゃんも眠いならもう寝たい。
心は二人の心を読み、皆本当に眠いとわかる。
「ねぇ二人とも」
「な、に」
「なーに」
「寝ましょう、今のままじゃ着いてすぐ眠っちゃうわよ」
「そうしよう」
「眠ろう」
皆の意見が一致し、眠りについた。
二時間が経過し、バスが何かに乗り上げ大きい振動が伝わる、心と、手温井は起きなかったが、この中で一番起きてはいけない存在である百合神が起きてしまった。
何!?、私は周りを見渡し、異常が何もないことを確認する。
「バスの揺れか」
二度寝しようとするが、スヤスヤと寝ている、かわいい、クァイイ、手温井さんと心ちゃんが目に入り眠気は全て吹き飛んだ。
ここが天国か。
何分か眺めいたら、私に悪魔がささやいてきた。
「奈々子、今おっぱい触ってもばれないよ、ほら、小と大をもみ比べよう」
だがそれを拒むよう天使も出てきてくれた。
「ダメよ、そういう事は仲が進展してからじゃないと、それに今揉んだら、レズセっするときの感動が減っちゃうでしょ」
天使もちょっとおかしい気がするが今は天使の言うことを聞いた方がいい。
「だから悪魔さん、代替案として写真を取ることにしましょ」
「それはいいな」
天使と悪魔には逆らえず、私は二人のかわいい寝顔永久に保存した。
眺めていたらあっという間に目的に着く、二人の肩を揺さぶり起こす。
「奈々子ちゃんおはよう」
「おはよう」
「ほら心、起きて、着いたよ」
心ちゃんはむにゃむにゃしながら目を開けた。
起きてすぐに私と目を合わし焦るように飛び起きた。
「何かされた!!」
心ちゃんは自分の体を触り、その後に、私の顔をまじまじと見る。(恥ずかしい)
「あんた、写真見せなさい」
「え、ええ、急にどうしたの、写真なんて と、撮ってないよ」
「なら見せてくれるわよなね」
「いや、プライベートだから」
「私百合神さんの写真みたいな」
甘えるような声で私に言ってきた、そんな声で言われたら逆らえるわけがない。
私は渋々スマホを渡した。
「何これ」
手温井さんと心ちゃんの寝顔が見つかった。
「可愛くて、つい」
「消して良いわよね」
「クソ、これじゃあ証拠として弱い」(二人に聞こえない)
「どうぞ」
そこに手温井さんが割り込んでくる。
「ええ、この心ちゃんかわいい、私にも頂戴」
「いや、清美これ今から消すの」
「消さなくていいじゃん、こんなにかわいいんだよ」
「私のもあげるから」
手温井さんのおかげで消されずに済んだ。
ありがとう手温井さん、この恩は一生忘れない。




