鍋は楽しい(おいしいとはいってない)
速報 ★上野J〇w〇l摘発★
理音は考える。
ここは麻雀部。運の絡んだゲームをする部活。
るんるんとスキップしながら準備を始める部長。いつも楽しそうな明るい人。
直観。これは、ロクなことにならない。
「えっと……俺掃除しますね。ゴミ出しと買い出しといけますけど、みなさん何か欲しいものは」
「さあさあ鍋! 闇鍋! 麻雀牌めくって東引いた人から、手をつけて食べる!」
手を叩いてにこやかな部長。少し苦笑することねと、どこか我関せずといった様子の遼子。
でもその遼子とて、顔はやや紅潮して頬が緩んでいる。そして理音をみている。
よく見ると、ことねの身体も理音の方を向いていた。
これは……。
「はかったな、こと姉。遼子さんも知ってました?」
「こういうの、面白いでしょ? やろうよリネくんも」
「……引き良ければ、たすかるんじゃないの」
いつの間にか、雀卓が片付いていた。テーブル上にはマット替わりのピクニックシート。コンロ。
そして鍋。
食材がいろいろ。
「なんか、やたら多くないです?」
「ウチも持ってきたからね」
なぜか薄い胸をしっかり張ることね。
「……あたし、好物しかもってきてないけど」
その横で、かばんから食材を追加する遼子。
はあ、と理音はため息。肩が重い気がするのは、麻雀を打ち過ぎたからではないはず。
ホワイトボードの点数表は、いつのまにか「鍋」という文字に置き換わっていた。
まあ、楽しめるならよいのかとも理音は思う。闇鍋といったって、非常識なモノは入らないだろうし。
ここ数週間の部活動で、理音は悟っている。なんだかんだ、ここにいる人間はみな真面目なのだと。
なにせこれだけ麻雀を打って、本当に一円たりとも賭けてない。
<えっ、賭け麻雀なんかしてないよ。勝った人に祝儀で何かを渡すかもしれないけど>なんて言い訳もしない。
<一〇〇〇―二〇〇〇の三枚オールです。いえ、千円札ではなくチップを三枚出してるだけです>なんて逃げ道もない。
ちなみに余談であるが、現金を使わずチップで麻雀をしていても、そのチップを換金するところをおさえられたらアウトです。
あらためて、追加された食材を見る。チョコ。ケーキ。これはこと姉だな、甘いもの好きだし。
チーズにごま油にレーズン。これは部長だろうなと思った理音。性格的に。こういうので笑いを取ってきそうな気がする。
テーブル端に追加されているのは遼子のものだろうか。
唐辛子、唐辛子マシマシ豆板醤、唐辛子味のポテトチップス。
うん?
唐辛子味チャーハンのもと。そして一味唐辛子。唐辛子ソース。このソーセージは? 唐辛子味。
「えっと、……遼子さんの好みって」
「……中国料理好きなの」
四川料理とか、辛い食べ物が多いのは知っているけれど。でもこれは……。
「……杏仁豆腐とホイコーローが好きで」
「じゃあそれを持ってきてくださいよ」
明日の腹の調子は大丈夫かなと、またため息をつく理音だった。
何度も何度も書いてますがこの小説はフィクションだし前書きもだいたいフィクションです
まさか「宝石」の元ネタの、上野J〇w〇l系列の新宿店の方で一晩打って40万刺さったことがあるとか
数え役満52枚オールツモったことがあるとか
あるわけないじゃないですか




