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二人っきりはあつい

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さもないと2025年と間違えて2024年と書き続ける呪いをかけます

 理音は家を出て、まっすぐ駅に向かい、電車に乗った。 

 少し揺られて、高校の最寄り駅。そこから歩く。つとめて冷静に、冷静に。

 校門のところで意を決して、敷地に入り、部室のある建物へ。階段を上って歩くこと二分ほど。

 麻雀部部室の前につく。やはりというか、すでに音がしていた。

 牌がぶつかる、カチンという音。人の声。

 理音を抜くと三人しかいないはずだから、三人麻雀をしているのかな?

 そう思いながら、理音はドアを開けた。

「おはようございま……あれ、こと姉だけ?」

「2pを切ったら受け入れが……いや、3pの方が受け入れ広い……あっ、リネくん」

 そこにいたのはことねであった。誰かと誰かが麻雀で対戦している、というわけではなく、ことねが一人で牌を並べていたのだった。

 どう話を始めたものか、と理音はすこし迷う。ふつうにおはようとはいったけれど、なんだか集中しているようだし。

 ほかの二人はどうしているのかと聞くか、と決めたそのとき。

「ねえこと姉。他の」

「リネくん、この手牌、何切る?」

「……」

 ことねは集中していた。目の前の牌を並べて、何を切るべきか。クイズでもあるが、ときに価値観チェックでもある。

 意見が時に分かれがちなやつ。詰碁・詰将棋と違うところは、絶対にこれという正解がないところ。

 それゆえの面白さがあるのが麻雀である。

 理音は話しだした口を閉じ、ことねが見ている手牌をのぞくことにした。

 ことねの手元。十四枚の手牌。イーシャンテン、すなわちアガれる状態まであと一手。

 取りえる選択肢は多数。それゆえに迷う。

 目線を左から、右へ、そして吸い寄せられる、ことねの身体がある方へ。

 正確には、ことねのあごの下、手と手の間の空間。

 みえ。

 ていうか、なんて薄着なんだ。

「ちょっと、よく見えないかも」

「へえ? 右手で隠しちゃってた? ……ではないか」

「ごめん、なんでもない」

 さて、改めて手牌を見よう。そっちのパイを。

「7s切るかな」

「あっそれ……えっ、7s?! それ切ってどうすんの、アガり牌薄くなるよ?! もーこれだから、金賭けないと適当に打つって」

「違う、そういうの関係なしに7s」

「えー……」

 ことねは振り返って、上目遣いになる。理音は見つめられて、すこし熱いものを感じる。

 でも、麻雀牌を見るモードに切り替えていれば、と。理音は集中した。

「なんで2pとか3p切らないの? そっちの方が受け」

「受け入れ広いのは、そっちな。でもダマハネの手順を残せるのは7s切りだ」

「んー……ダマハネ……リーチかけなくても一万二千点が目指せる……あー……」

 少し不服そうな顔をすることねだった。ずいぶん薄い服だけに。不服。

 みえ。

 やっぱ集中できん。なにとは言わんが薄い子は、これだから。

 


 

 

某雀荘の裏メンがひと月で―150万刺さったそうですよ


こわ

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