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白磁の皿・8

「はぁ〜おいしいかったぁ〜」

食後にマイルドでバランスの取れているコーヒーを飲みながら余韻を堪能する。


「このコーヒーは?クセが無くてバランスが良いけど、酸味があるからプラジルじゃ無いしコロンビア?」

「コロンビアのクレオパトラよ。万人向けね」

「あぁ、クレオパトラは初めて飲んだ。なかなか良いね」

「お客さんの評判も良いわよ」


ボウッ!


「ん?」

「何?えっ!」

キッチンから焦げ臭いにおいが漂ってきた。

(火か!)


何かが動いた気配がしたので店の入り口を振り向くと、那覇から俺をつけていたかりゆしの女がこっちを伺っている。


俺と目が合うと中に入って来た。

「警視庁公文書編纂室・民族資料調査班の宮本です!消化のお手伝いします!」 

「あんた身内だったのか!よろしく頼む!」


宮本は店の入り口の消化器を持ってキッチンに向かった。

俺も外に出て隣の店から消化器を借りる。

4本使って火はおさまった。


「放火した奴は大塚が追っています」

「あのビールメーカーTシャツ男か?」

「ええ、私達は三見室長からの命令で人見さんを尾行してました」


「俺の部屋を調べてたのは?」

「この火を付けたのと同じ奴です」

「誰だか当たりは付いてる?」

「はい、ホテルのフロントの女です」

「あの?アジア系の?」

「そうです」

「まいった・・・全く気付かなかった・・・」


皿は3枚とも割られ桐の箱は焼かれて真っ黒だ。

「敵は何者?」

「すみません、それは室長からお聞きください」

「ああ、そうだな」


「お皿は割れちゃったし・・お父さんのバースデーカードも燃えちゃった・・・」

結と糸子さんは、割れた皿と真っ黒に焼けている桐箱を見て残念そうな顔をしている。


「カードは大丈夫じゃないかな?」

「えっ!?でも箱真っ黒だよ?」

「たぶん桐箱だから、あれぐらいなら平気じゃ無いかな」


キッチンのシンクにあるビニール手袋を借りて、真っ黒の桐箱を開ける。

「わぁ!ほんとだ!」

中は焼けていないでそのままカードは残っていた。

ん?蓋の方と底に何かが模様?絵?が浮き出ている。

宮本がスマホで写真を撮り何処かに送る。


〜♩〜♫


俺のスマホが鳴った。

着信を見ると室長だ。

「雄介か?宮本からの写真は見た。悪いがその箱の内側きっちり焼いて炭にしてくれ!」

「良いんですか?」

「あぁ、きっちりな。あと明日予定通り帰って来い」

「分かりました」


バラした箱を一斗缶に入れ、海岸できっちり燃やした。

宮本のパートナーの大塚が帰って来た。

「捕まえられなかったのか?」

「追跡中トラックに突っ込まれたので・・・」

「それは事故か?」

「いえ、奴らの仕業です」

「死人に口無しか」


結と糸子さんの方に行く。

キッチンの方は片付ければ、問題無く使えそうなのは不幸中の幸いだ。


************


昨日の夜は結と糸子さん・宮本・大塚と俺の5人で結の知り合いの店で飲み会だ。

俺は念のため酒はパスした。


もずくが太くて美味かった。

天ぷらなんぞ絶品だった。

デザートのアテモヤも絶品だった。

最高の沖縄最終日だった。


ホテルをチェックアウトし駐車場に向かう。

デリカミニは宮本と大塚に返却をお願いした。

俺は結に送ってもらう事になったので、ホテルの駐車場前で結を待っている。


白いハスラーが入って来た。

「やっほー!雄介待ったぁ?」

「大丈夫、待って無いよ」

ハスラーに荷物を乗せ助手席に乗り込む。

「フライトまでちょっと時間あるわね?国際通りでも行く?」

「あぁ、行ってみるか」


国際通りの路地にある駐車場に停め、国際通りを散策する。

市場に行くとたんかんが売っていたので、1袋自分用に購入する。

その店で買った島バナナを結と頬張りながら歩く。


八重山ミンサー織りの緑のショルダーバックがあったので自分用に買う。

結が青いのを欲しそうに見てたので、買ってやる事にした。

「やった!ありがとう!明日ね誕生日なんだー!おそろいねー」


3時間ほど遊び歩き空港に送ってもらう。

「ありがとう、ポークソテーまじ美味かったよ!」

「雄介の案の照りタマサンドもやってみるよ!結果楽しみにしてて!」

「あぁ、楽しみにしてる」

「LINEしてね!」


粗挽きたまごサンドに細かく切った照り焼きチキンを挟むメニューを提案した。

単純に鶏肉を使って親子サンドにしたかったのだ。

コレにより来週からメニューが4種から6種に増える予定だ。


結に手を振って分かれ、空港のエスカレーターを上がって沖縄を後にした。






 








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