黒い折り紙・3
「おはようございます」
「お母さんおはよー」
「あらおはよー、仲良くご出勤ね?」
「うん、駅蕎麦で一緒になった」
「みんな早いですね?」
「あぁ、白のパターンが何となく、掴めたのでちょっと動いてみる事にしたんだよ」
「わかったんですか!?」
「んーどうかな?って感じだけど、とりあえず気になったところは調べてみる方向ね」
「なるほど」
「1班と語見くんは小田急の小田原駅改札口。2班と雄介くんと結衣は小田原の新幹線改札口」
「小田原ですか?」
「そこからロマンスカーで新宿に来ているみたいなのよ」
「何時の新幹線ですか?」
「来るとしたら、12時から13時15分までの4本のうちのどれかね。こだま・ひかり・こだま・こだまね」
「こだまで来るとしたら、なんか洒落が効いているな」
「ほんとねー」
「室長には知らせてあるんですか?あっ出張でしたっけ」
「知らせて無いし知らせる気も無いわよー」
「ありぁーいいんですか?」
「彼には内緒でいいのよ」
(室長と糸子さん何かあったのかな?)
*************
全員で新幹線を使い小田原駅に移動した。
ホームなどに設置してあるカメラを常務員室で見張る。
数秒ごとに切り替わっていく。
12時を超え1本目のこだまは空振りだ。
2本目のひかりが入って来る。
来るとしたらこれではないかと読んでいる。
「こいつじゃない?」
「白だ!」
「ビンゴですね、2班に連絡します」
「長内さん頼んだ、我々は追うよ」
俺と結は北条早雲像側の出入り口で張った。
大石くんには階段を上り小田急方面で張ってもらう。
そこからは1班と合流する。
長内さんは白の後ろから付けてもらう。
こういう時にカップルは張りやすい。
結と話をしながら入り口を見張る。
(ん?)
ポケットのスマホが震える。
「はい、どうしました?・・・え?はい、わかりました向かいます」
「どうしたの?まかれた?」
「いや、小田急に乗らないでホテルに入ったって」
「え?でもまだお昼だよ?チェックインできないでしょ?」
「長期で部屋を抑えてるんだろうね」
「まあ組織だからね。他のホテルの部屋も押さえていそうね」
「あちこち押さえてるだろうね。都内のホテルの長期契約者があるところを当たってみるって」
「一種のアジトね」
「アジトそのものだね」
ホテルに説明をし1室を警察庁で捜査の為に借りる。
白の部屋にはセンサーを仕掛け、開いた場合は知らせるようにしておいた。
あとは動きがあるまで待機だ。
*************
亀戸4班の芹澤くんと鴨川さんが人数分の木霊を持ってきてくれた。
少し短くなって25センチぐらいになっていた。
「3型ですミネバリの木です」
「木曽お六櫛の?」
「おっ!結さんよく知ってますね。山梨班に取りに行ってもらったんですよ」
「使ってるのよ。木の櫛は静電気押さえるしね」
「なるほど」
「あと。結さんにいただいた沖縄の塩を使いました」
「役に立って嬉しいわ。お父さんが調べていた塩だから」
「木霊用の塩を探していたのかもしれませんね」
「そんな感じはするわね、お母さんも言ってたけど」
17時になったので順番に近所の金沢カレーチェーン店に食べに行った。
今回はトッピング全部乗せを頼んでみようと気合いを入れて店に入った。
結は隣りの天丼屋に行って行った。
食べ終わったら外の自販機で待ち合わせだ。
待ち合わせる事もなく、ほぼ同時に店を出た。
そのまま小田地下の輸入食料店で、飲み物とお菓子を買ってホテルに戻った。




