黒い折り紙・1
今日は直美さんに呼ばれて病院に向かっている。
この前の代々木公園の一件から10日ぐらい経つが直美さんは入院したままだ。
昨日その直美さんから呼び出しがあった。
「雄介?明日結を連れてこっち来てくれないかな?」
「どうしました?何かありました?」
「何か嫌な感じの物があるのよ」
「何処に?」
「あたしの部屋、いつのまにか千羽鶴があってさぁ、それから嫌な気?が出ている気がするのよ。結ちゃんに視て欲しいんだけど」
「分かりました、明日行きます。何か買って行きますか?」
「要らないー」
「はーい」
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病院の駐車場にワゴンRを停める。
入り口で面会の名前を書き4階の病室に向かう。
病室を覗くとワインレッドの作務衣を着た直美さんが本を読んでいる。
「身体の調子はどうですか?」
「あら、早かったわね。流石にまだイマイチ良くないわねぇ」
「千羽鶴ってあれですか?」
窓に引っ掛けてある。
「結見える?」
「コレね、この黒い折鶴から“負”が漂っているわね」
「いわゆる“タタリ”レベルね」
「はい?それやばいよね?」
「直美さん以外の人にはやばいわね」
「直美さんが狙われた?」
「うーん・・・わからないわね、誰が持って来たのかしら?」
「気がついたらあったのよ。ナースセンターで聞いたら男の人が持ってきたらしいのよ」
「それって吊るし人かな?」
「ねー私も思ったわよ。宣戦布告かしら?」
「そんな気がしなくも無いわね」
「単純にあわよくば・・・じゃないの?」
「まぁ、それ亀戸4班に持ってってよ室長には連絡しておいたから」
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都内で子供が倒れる事件が続いた。
脳をやられてしまう病気だ。
医療機関では原因が掴め無かったが、うちの4班が原因を暴いた。
あの黒い紙だ。
子供達は無料で配っていた折り紙を貰っていたのだ。
あの黒い折り紙はナノマシンペーパーだった。増幅した祟りを電波に乗せ人間の脳に攻撃を行う仕組みだ。
手口が無差別テロ化している。とても危険だ。
人体実験なのかテロなのか?まぁどちらにせよ許せない。
俺達も事件を調べる為に黒い紙を回収する。
その途中で大塚・宮本の1班が襲撃を受けた。
犯人の2人組は近くに居た俺と結に取り押さえられていた。
「コレは?」
犯人の持っていた棒を拾う。
黒い棒だ。あのナノマシンペーパーを巻いているようだ。
(これは亀戸4班送りだな)
糸子さんが公安らしき連中を連れて来た。
男達を引き渡す。
「供花!」
糸子さんは大塚と宮本の解呪を行っている。
語見さんと同じ術だと思ったら、語見さんの師匠は糸子さんだそうだ。
糸子さんの方が範囲が広いようだ。
糸子さんは俺から黒い棒を渡されると、こねくり回して見ていた。
亀戸から駆けつけて来た4班の芹沢に棒を渡し、難しい顔をして帰って行った。
「あれれ?お母さん機嫌悪い見たいね」
「そうなのか?」
「あれは相当悪いわねぇ、めちゃ怒ってるわね」
「そう見えないけど?」
「そうね周りから見てたらそうでしょうね、でもかなりオコよ!」




