笑う死体・3
俺と女のやり取りを聞いて居た直美さんだが、ずっと怖い顔をしていたが・・・口を開いた。
「何故、警視庁で無く警察庁と?」
「ほら書いてあったじゃないの」
「あの一瞬で見えたんですか?」
「見えたわよ?」
「・・・・・・弦さんちょっといい?」
「何?」
女がしまった!と言う顔をする。
「七見室長、どう言う事ですか!」
「ナナミ?さぁ?何を言ってるのかしら?」
「無駄です。人に癖があるんですよ」
「癖?何のことかしら?」
あなた昔から嘘を付く時は腕を組ん右上に視線をそらすんですよ」
「何を言ってるのかしら?」
「その身体はどう言う事ですか!!」
一瞬だった。
直美さんがその場にうずくまる。
(当身か!)
七見は左右の手で俺のジャケットを掴んだ!
女とは思えない力だそのまま左に重心を移動させられる。
(崩しが上手過ぎる!ヤバい!投げられる)
俺のジャケットを掴んでいる七見の腕を、両手で拝むように手を持って行き、相手が掴んでいる腕を横から挟み、身体中央に絞り掴まれている腕の内側を上から下へ一気に降ろした。
バッ!
七見の両腕がジャケットから離れる。
「なかなかやるじゃない、若いのそれは拳法の技かね?」
七見が右手を伸ばす。
ステップして後方に飛んだが、後ろの人にぶつかり間合いの外には退がれない。
その隙にまたジャケットの右襟を取られる。
その瞬間胸元に七見がぶら下がる。
七見の重さに前屈みになる。
「やばい!」
七見が身体を捻る。
そのまま頭から投げられた。
(ぐっ、サンボか!?)
背中を地面に打ちつけ一瞬息が止まる。
七見は素早く立ち上がりこっちに何かを投げた。
目の前の物を見る。
「マジかよ!!!」
前の屋台の後ろに飛ぶ
足を七見側に向けてうつ伏せになる。
代々木公園に轟音が響く。
少し離れたところでも2回目の爆破音が響いた。
爆破音の方から穢れの気配がする。
直美さんが血だらけで座り込んでいる。
手には先端が無い木霊らしき棒を持って居る。
「直美さん!」
側に駆け寄る。
「雄介?あの手榴弾ね穢れも撒かれるみたいだったよ。そっちは何とか囲い込んだけど、火薬の爆破は我々にはムリね」
そのまま直美な目を閉じた。
周りを見渡す。
阿鼻叫喚の地獄図だ。
何の躊躇もなくこんな行動に出るという事はやはり、吊るし人・オソロ国の犬で間違いない。
語見さんと結が来る。
「雄介!直美さん!」
語見さんが直美さんに駆け寄る。
「雄介大丈夫!」
「何とか大丈夫かな?」
だが尻の方に痛みがある。細々何かが刺さって居るようだ。
「犯人はあの若い女だった。七見弦だ。何故か若返っていて別人だった」
俺はポケットからクリップと言われるカードを取り出し結に渡した。
今年から外出中の活動は録画することになっている。
コレに写っているはずだ。
俺と直美さんのクリップを語見さんと結に預け、俺たちは救急隊によって病院に運ばれて行った。




