笑う死体・2
「ん〜魂をなぁ・・・」
「室長どう思います?」
「一種の活け締めか?」
「その例えはちょっとNGっぽいです」
「肉体を使いたいんでしょうね」
「画期的だな」
「全ての人体パーツが新鮮にストック出来ますね」
「悪魔の行為よ!やったヤツらクズよ!」
このヘヴンゲートは麻薬と言うよりこういう目的に使うのだと思う。どうもその人体実験をしているフシがある。
コンコンコン…
ノック音と共にマトリの佐藤さんが部屋に来た。今日は田中さんと鈴木さんは居ない。
「川上香子さんにヘヴンゲートを入れた男が、店のカメラに映ってました」
PCを立ち上げモニターに写す。
カウンターに座る香子と若い女がいる。
「知り合いですかね?何か話してますね」
「ここです、つまみのモッツァレラチーズとトマトのオリーブオイルに何かかけました」
「で、直ぐに会計して出て行きます」
「これどう見ても、殺そうとしてるじゃないですか!」
「なんで香子さんが狙われたんですかね?」
「たぶんですが、玄山さんの皇居の散歩を付けた事があるって言ってましたよね?」
「あぁ、それで何か見たとか?」
「かも知れませんね。でも香子さんがどうやって繋ぎをつけたのかがわからないです」
「玄山が居ないのにね」
「そうです」
現在は何もかも不明だが、周辺の店のカメラをもう少しあたってみるという事で、佐藤さんは帰って行った。
*********
魂と肉体を切った遺体だが、その後腐敗が進んだと言う事だった。
で今、俺と語見さんと直美さん結は首都高4号線で代々木公園に向かっている。
あの女が警察のカメラに写ったのだ。
代々木公園でタクシーを降り公園に向かって歩いて行ったのだ。
渋谷公会堂に車を停め俺と直美さんがまず降りる。
NHK側から公園に向かって女を探しながら歩いていく。
結と語見さんは明治神宮に向かう。
神宮入り口で車を預け逆側からこっちに向かってもらう。
NHKを過ぎると人だかりだ。
昨日から日本とオソロ国の交流イベントを行っているらしい。
左の先生が舞台で挨拶をしている。
何も知らない親子連れは屋台を巡って楽しそうだ。
全くこの国の能天気ぶりには腹が立つを通り越して残念だ。本当に危機感が無い。
「いた!」
左側の木の横で電話をしている。
直美さんと足早に近づく。
電話を終えた若い女に話しかけた。
「すみません」
「はい?」
身分証を見せる。
「こういう者ですがお時間頂けますか?」
「何でしょう?」
「川上香子さんの件です」
「川上さんですか?さぁ、知りませんね」
「この人ですよ」
写真を見せる。
「きれいな人ですね、知らない人だけど」
「モッツァレラチーズとトマトオリーブオイルにかけたよね?」
「何をかしら?それってそれ以上何もかけない方が美味しいんじゃないかしら?ブラックペッパーならちょっとかけてもいいのかしら?それだとありきたりね、柚子とかレモンの皮とかもいいかもね。」
「ヘヴンゲートを飲ませてましたよね?画像残ってるんだけど?」
「さぁ?さっきから何の話しでしょう?警察庁じゃ無くて何かの宗教の勧誘なんですか?」
「とぼけるんだ・・・」




