笑う死体・1
「キモい・・・」
「何それ怖い・・・」
最近都内で奇妙な死体が相次いで発見される。
死体はいずれも笑みを浮かべているのだ。
死後何日経っても腐敗しない。
と言うのも心臓は止まっているが筋肉が微かに動いている。
5体のうち1番古い遺体は10日ぐらい経っているが、腐敗する様子は無いそうだ。
死体安置室に安置されている。
「マトリが来ていると言う事は?」
「ポーション次のヘヴンゲートと言う麻薬らしいところまで突き止めました。この薬はほんの少し飲み過ぎるとあの世行きです。そして肉体を活性化させます」
「何だその薬?」
「売れるんですかそんな危ないの?」
「結構摂取量が本当にシビアらしく、簡単にオーバードーズであの世行きです」
「だから天国の門?」
「これ、無臭なので飲まされたら終わりですね」
「毒じゃ無いですか!」
室長の携帯が鳴る。
「三見だ・・・あぁ、いるが?はっ?わかった向かわせる」
「何か事件ですか?」
糸子さんが室長に尋ねる。
「あぁ、語見!川上香子さんが亡くなった」
「はい!?」
「バーで倒れたらしい。毒殺の疑い有りだ」
「身柄は監察医務院ですか?」
「あぁ、あと香子さんの顔だがな・・・笑っているらしい」
「大塚に向かいます!」
「あぁ、遠見・雄介・結一緒に行ってくれ、俺は監察に一報入れておく」
「了解」
クラウンに乗り込み首都高5号池袋線経由し、30分程度で文京区大塚の監査医療院に到着する。
まだ解剖室に入る前だ。
案内され顔を見に安置室に行く。
「こちらです」
白いシーツが被されている。
「ひゃぁ!ひっ、酷い!」
結の顔が青い。
そしてその顔は見る見るうちに赤くなる。
「許せない!こんなの絶対許さない!」
「結どうした!」
パンッ!「喝破!」
「うわぁぁ!」
「酷い!」
霊魂が肉体とまだ繋がっている!
魂が浮遊し苦悶の表情でのたうち回っている。
語見さんが木霊を取り出し文字を書く。
「供花!」
香子さんの魂は肉体と切られ消えていった。
室長に連絡をする。
しばらくすると監察医から遺体安置室に案内される。
笑う死体を集めてもらった。
結はそれを見て唇を噛み締めている。
パンッ!「喝破!」
『うわぁ・・・』
全員魂と肉体が繋がったままだ。
吐き気がする。悪魔の所業だ。
「ちょっとこの数はな・・・」
語見さんが躊躇する。
「語見くん、私が結界張ってエリアを絞るわ!」
直美さんが木霊を取り出す。
「浄土!」
揺らぎながら光のカーテンが円筒形の筒のようになり我々を囲う。
喝破が掛かっているので術が良く見える。
「語見くん良いわよ」
「ありがとうございます。供花!」
魂が切れ消えていった。
「許せない!絶対許せない!」
結は激怒している。
口には出して居ないが全員同じ思いだ。
語見さんに電話が掛かってきた。
「はい、終わりました。・・・戻ります」
「室長からだ、霞ヶ関に戻るぞ」
車に乗っても憂鬱な気分は抜けない。胸くそ悪い、気分は最悪だ。




