表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/40

エンジェリック・ギフト・3

「はい、人見メモリアルです!」

「雄介か?」

「あぁ室長ですか、すみませんスマホに電話しました?」

「おう、夜に悪いな」

「何ですか?」


「明日、朝から渋谷のマンションに行ってくれないか?場所はスマホに送っといた」

「遺品整理ですか?」


「ああ、ポーションで死んだ会社員の部屋だ。今のところは明日終わるだろ?資料屋の2人に任せてくれ」

「分かりました。明日の朝、上野のアパートの鍵渡しておきます」

「よろしく頼む」

「渋谷のマンションは321の駐車場に停めてくれ」

「えーっと・・・321、了解です」

番号をメモする。


2人の昼夜飯は経費にしてもらうように念を押し、室長からの電話を切る。


スマホを取り場所を確認する。

(松濤方面か)


******


「おはようございます、室長から聞きました」

「よろしく頼む」

大石くんに鍵を渡す。

「食事の領収書もらっといて。いっぱい食べて良いから!」

「了解ですwww」

さて俺も渋谷まで行くとするか。

途中までは高速なので上野に行くのとほぼ変わらない。

時間的にも渋谷の方が10分ぐらい余計にかかる程度だ。

だいたい1時間程度で着く。

(電車なら30分なんだけどな)


321の地下駐車場に車を停める。

周りはマセラティやアストンマーチンが鎮座して居る。

高級車が多いと言うより、高級車しか無い。

(会社員でこんな所に住めるのか?どんな会社だよ)


エントランスの電話で連絡を取る。

2人のスーツを着た男が現れた。

(捜査関係者か?)

スーツ姿だが普通の会社員では無い、落ち着いたふてぶてしい雰囲気を持っている。


開けてもらい中に入る。

「図書館の方ですね?」

「人見です」

「厚生省の鈴木です。こちらは田中」


自己紹介をされる。マトリだった。

(鈴木さんと田中さんか・・・偽名だな)


321号に入る。

鈴木が説明をしてくれた。

「高品明夫28歳独身です。先日電車に飛び込みました。製薬会社の研究開発担当です」

「こんな所に住めるほどのサラリーなんですか?」

「いえ」


田中が口を開く。

「高品と私は同じ薬学部卒でして、自分は厚生労働省で、こいつは光製薬の研究所に入りました」

マトリは薬学部卒なのか!ちょっと驚いたがそりゃそうか。


「真面目でしたか?」

「いえ、表の面はかなり良く、ハンサムなのでかなりモテてました。ただ物凄く利己的な考え方をします。超エゴイストってやつですかね。倫理観もゼロです」

「それ、会社の情報流してるとか横領してるパターンじゃ無いですか?」

「銀行口座にはそれらしい足跡があります」

「ダメじゃん・・・」


ダンボール箱で分類し部屋の物を入れていくが・・・

物が少ない。モデルハウスのようだ。


「ここはちょっと荷物少なく無いですか?生活臭がありませんけど?」


「高品は品川にアパートがありまして普段はそっちで生活してました。こっちは一昨日見つけました」

「アパートでは何も見つからなかったのですか?」

「先に2課が入りまして・・・」

「そっちの案件もですか・・・」


「ただアパートではポーション系は見つかりませんでした、ただ高品の体からは陽性反応が出てます」


4時間程でほぼ終わってしまった。

特にこれといった物は無い。

(あとは・・・ベランダだけかな?)


ガラスのドアを開けベランダに出る。

植物が枯れ掛かっている。

周りを見回すと隅に大鉢が置いてあるのが気になる。

サイズが不自然だ。このサイズの植物は室内にも無い。


プラ板が乗せられ上にはレンガがウエイトとして置かれている。

レンガを横に置きプラ板を取る。

(あった!)


マトリの2人を呼ぶ。

「出ましたね」


手袋をして中身を出す。19が2枚・20が4枚・21が1枚・24が2枚。

フラスコが9個出て来た。


マトリの2人はケースの中に証拠品を入れていく。

俺はベランダから首を出し外を眺める。

(つまらない景色だ)


首を引っ込めると目の端に光が入る。

そこをみると細長い容器がある。

手袋をはめたまま手に取ってみる。

(香水瓶か?)

ちょっと洒落て居る瓶だ。


「人見さんどうかしましたか?」

「いや、綺麗だなっと思って」

細長い容器を見せると鈴木と田中の顔つきが変わった。


「見せてもらっても?」

鈴木に渡す。

「何かあるんですか?」

「いやこれ・・・エリクサーかも知れません」

「ポーションの最高級です。日本にはまだ入って無いと思ってました」

「海外でも出たばかりなんですよ」

「高級品ぽいですね」


「ポーションと違い、ごく一部でしか流通していないです」

2人は何処と連絡をしている。


俺の携帯が鳴る。

「はい」

「人見、帰りちょっとこっちに寄ってくれ」

「分かりました、もうここは終わりです」

「じゃあ上野行って資料屋と合流して来てくれ」

「分かりました」


そのあと1時間ほど探してここでの仕分けは終わりにした。

荷物はマトリが引き上げる事になったから手ぶらだ。


















評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ