第95話 赤のオーブ
「じゃあディスポ、お前の全てをドロップに変換しろ。55ポイントぐらいにはなるだろ。」
一瞬意味がわからなかったが、
ディスポが
「は?フレイ、いい加減にしろよ、お前ふざけてんのか?ポイントをやるだけならまた稼げば良いがなぁ!!俺自身をドロップにってのは死ねって事だろーが!
ディスポって名はマジで使い捨てって意味だったのか!?」
ディスポが豹変する。
「知らずに生きてりゃ幸せだったのにな。」とフレイは呟き、その一方でそれを見てディスポに斧を向けるリュース。
「フレイ様に楯突くとは、万死に値するな。ディスポ。」
「オイオイ、リュース!お前もずっとフレイといただろ?コイツはイカれてる!!おい猿のガキ!!リュースってのはどう言う意味だ?!!」
リュース?リユースか?確かリユースって
「たぶん、再利用だ。」
リュースという名の取り巻きはギクッとした顔をして斧を下ろしフレイを見つめ直す。
「フレイ様、私のワールドオーダー【不死】はその為に選ばせたのですか?」
愕然とした面持ちで質問するリュース。
「猿の話を信じるな。」と嘘を付くフレイ。
だがナーガさんが追い打ちをかける。
「リュース!騙されるな!こやつは全てにおいて自分以外を物としか考えておらん!!」
グラスとナーガさんがこちらに寄って僕を守る位置取りになる。
少しの葛藤の末、リユースが出した答えは
「それでも!!!それでもフレイ様にいただいた恩義!!返さぬわけにはいかぬ!!!!」
迷いを払拭して再び斧の切先をナーガに向ける。
「よく言った!リュース。お前には褒美を。ディスポ、お前には罰だ。」
仲間割れが始まった。
「うるっさい!5スキルポイントを石化のエネルギーへ!」そう言うや否や光ったメデューサの瞳をフレイに向けて手を伸ばしたのだが、
「その対策はもう済なんだよ。お前の家族は確か、ガルマン帝国出身だったな。お前が役目を果たさねば血族一人残らず絶やそう。」
バチンッ!と石化がレジストされたのか音が聞こえて魔道具の光が消えた。
そしてザクッ!という音の後に ボトリと音を立ててメデューサの瞳を持っていたディスポの腕が
地面に落ちる。
「うぁあああああああああ!!!!!!!!!」
「言わんこっちゃない。で、猿。あとは何が望みだ?俺は早くお前の話を聞きたいだけなんだ、もしかすると7TFに来て初めての同郷かも知れんしな。偽装を解除出来ればもう一つ望みを聞いてやろう。」
「まず治療をさせろ。」
あんな残酷な仕打ちは無い、ヒールで治療だけでも。
「フレイ様、どうされますか?」
「かまわん。」
急いで止血を!そんな事を考えつつイダテンで駆け寄り
「ヒール!!」と回復魔法を唱えた。
失った血で顔面蒼白になりながらも意識を保っていたディスポは
「ハ、ハハハ。・・・そうか、そうかよ。あーーそーかよ!!!!!スティール!!
これは、転移オーブ?
そう来たか。
フハハ!!!もう不要だってんなら俺から消えてやるぜ!」
と言ってケガをしてない手を使ってどこから出してきたかわからない赤色のオーブを振り上げる!
魔道具か?!
オーブを視認したその瞬間、フレイとリュースはそれぞれディスポに攻撃を仕掛ける!
「遠投っ!」
「ラピッドスウィング!!」
たぶんアイツらが放つ最速の技なんだろう、目に見えない速度で攻撃が飛ぶ最中、グラスが僕の手に袋を握らせ目を合わせて頷く。
そしてナーガさんはディスポを守るかの様に2人の攻撃を身をもって受けた。
飛び散るナーガさんの血と同時に
地面に赤のオーブが触れ砕け散る!




