第94話 セブンス トレジャー フロンティア
「またね。」
なんで?
ヒマワリさんもまた僕なんかの身代わりに。
セイグリッドでも解呪できない。目を合わせれば石化する。どうすりゃ良い?もうやめてくれよ。
あんな出鱈目な魔道具があるなんて聞いてない。
何のリスクも無く使えるのか?
いや、使えない。目を合わせなきゃ効果は無いはずだ。あと自分のポイントを代償に石化の効果を付与してる、あのディスポって奴はだんだん弱くなってる。
ん?ディスポ?どう言う意味だった?
確かディスポーザブル。
「おい!ディスポ!!お前の名はディスポーザブル。フレイの使い捨てだろ!!!!名前の意味が使い捨てってのは気づいてるのか!!!」
煽れるだけ煽ろう、今出来ることなんてこれくらいだ。
「えっ!?フレイ様!どう言う意味ですか!?」
そこにナーガとグラスがやって来た。
「ピスタよ!捕縛の鉄鎖は低位の浄化系魔法で解く事が出来る!!プレータを持ちここから逃げるのじゃ!
あの魔道具は術者のステータスポイントを代償に石化の年数が決まる!
グラス!ミアとヒマワリを鑑定できるか?」
「はい!ヒマワリ石化5年!ミア!!!石化10年!!?そ、そんな。」
「おいお前ら、そこの女どもは壊されれば石化から一生戻らぬぞ。」
リュースと呼ばれたもう一人の従者はウルオーガのもつ金棒よりも大きな斧を低く構えて、石になったばかりのミアちゃんとヒマワリさんを壊しにかかる。
「クリーン!アースウォール!!!」
僕は捕縛の鉄鎖を解き、すぐさま練り上げた魔力でアースウォールを作ってリュースの斧を足止めした。
が、またしてもフレイが近づいてくる。
しかしフレイは
「おい、一旦攻撃をやめろ、皆動くな。」と低い声で周りを制した。
そして
「なぜディスポーザブルを知っている?」
と問われた。
「わからない、なぜか知っている。」と睨みながら返す。
「お調子者の猿!お前は何者だ?直ぐに偽装を解除しろ。Lのコンパスをどうして壊した?」
鑑定も使えるのか?!グラスの鑑定と同じ見え方をしてる!
「しない。言えない!」
「話せば施しを与えてやるぞ、かなり譲ってやってる。悪くない条件だ。」
「どうして信用しろと?」
「嘘じゃない。不壊付与の魔道具だ。残り3回使える。おい!グラス、鑑定でもしてお前が使え。」
鈍色で三日月の形をした手のひらサイズの魔道具を地面にコロンと投げた。
グラスはナーガさんの顔色を伺い、ナーガさんも同意した様でフレイを睨みつつ恐る恐る魔道具に近づき鑑定をしてから
「生き物には使えないらしいが、この魔道具で不壊属性を付けられるかもしれない、施してみる。」
と言ってさっそくミアちゃん達に当てて使い出した。三日月に挟まれた部分が光りそこから体を包むように光のヴェールが一瞬みえる。
「ピスタ君、2人に不壊属性が付いた。時間がかかるが元には戻れる。悔しいが今この状況は最善ルートと言える。だが成功の宝具ファラはここから先は予測できていない。
あとは君に任せる。」そうグラスは言って頷く。
それに、応じる様に軽く頷きフレイと面と向かって話す。
「僕は恐らく転生者だ。【前世の記憶】ってスキルがレベル0の状態でステータス上にあった。物心ついた時からだ。
レベルによって完全では無いけど自分では無い誰かの記憶が蘇ってる。」
「それは今のこの7TFの世界の記憶か?」
「7TF?何だそれ?」
ナーガかは口を挟む
「セブンス トレジャー フロンティア、遥か昔シュウヤが口にしたこの世界の名前じゃ。」
「スキルレベルは今現在いくつだ?」
「9だ。」威圧的な言い方にイラつきを隠さずにぶっきらぼうに答える。
「9?10でMAXだろう?なぜ上げない?
55ポイント必要だから足りないのか?いや無意識に年齢で前世の記憶をロックされているのか?
まぁ良い、ステータスのポイントを与えてやる。
その強さなら、DP交換スキルはあるだろう?」
「ある。」
「よくそれに目をつけたな。どうして見つけたのかはここでは言うな。過去を知り全てを俺に伝えれば見逃してやる。
じゃあディスポ、お前の全てをドロップに変換しろ。55ポイントぐらいにはなるだろ。」




