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第89話 純粋の宝具 ソダシ

「ナーガちゃんナーガちゃん!ピスタ君ってやっぱ年齢詐欺してるよね?!」

ミアちゃんの追撃が無駄に入る


「ははは!そうだの!わははは!」

ナーガさんには意外とウケたようだ。


「ははは、じゃなくって!ナーガさんが勇者パーティーって事は勇者と昔仲間だったの?え?ナーガさんも転生者?!」


「転生はしていないが、奴との旅で2度程、七宝具を集める事には成功した。」


「えっ!集めたの?!七宝具を7つ全部!?」

ほんとにあるんだ!!


「7つというか、元々ある2つを除く5つだが。

しかし3回目の挑戦の最中、初代勇者シュウヤは我を裏切った。」


「ちょっとまって!!元々あるってどういう事!?」


「よもやそれすらも知り得ぬのか。そうか元々ステータス画面から宝具の2つは確認できたのだが今は見当たらぬな。以前は条件を満たせば万人に与えられるものだった。


残り5つは足を使って探すのが冒険者と呼ばれる者たちだったのじゃ。そして

七宝具は全てを合わせる事で再び世界に散らばり、その代わりに目の前に扉が現れる。そしてその部屋の中に」


「あっ!こんそーるぼっくすってのがあるんだね?」


「ふむ。それは伝え聞いていたか。しかしそれすらもシュウヤによる嘘の中に混ぜられた巧妙な真なのかも知れぬな。」


勇者のシュウヤ、教会の本 福音の書ではもちろん主人公だからか良くしか書かれていなかったけど蓋を開ければどえらい奴なんだな。


「そのこんそーるぼっくすってのが世界の事をいろいろ教えてくれるんじゃなくって、一つの願いを聞いてくれるんだ?」

と僕が問う。


「ああ。2度あった我の願いは今となっては後悔しかない。あの頃は夢のような高揚感によって浮かれ過ぎていたのだ。」


「どんな願いを叶えられたの?」ミアちゃんが遠慮もなく入って来た。

「不老と不死、この二つだ。」

「えー!!!」不老不死なんだ!!


「いや、生き物の夢の代表格じゃん!むしろ凄いよ!じゃあ何で勇者に裏切られたの?」


「勇者はこれ以上自分の脅威を増やしたく無かったんだろう。よく口にしていた【俺がこの世界で1番だ】と。」


「それで更なる力をつけて欲しくないナーガさんを裏切った。そゆこと?」


「ああ、周りを雪山に囲まれて逃げることすら許されぬこの土地で不老不死を何度恨んだ事か、不老によりステータスの上昇は止まり、未だポイントを割り振れぬ虚しさを噛み締めておる。ソダシさえあれば。」


「ん?そだし?なにそれ?お出汁?

あ、なんか福音教会の本に書いてあったよーな。」


「プレータはしれどソダシは知らぬか。奴の目的は一体。

あぁ、すまぬ、ソダシとは七宝具の一つ

【純粋の宝具】を指す。」


「へー!それってどんなことが出来る宝具なの?」


「ステータスの振り直しじゃ。」


「!!!ステリセ!?まじ!!」


「シュウヤもステリセと言っておったな。」


「いや、それはあんまりわかんないです。たぶんステータスリセットの事だよね?どこで覚えたのかすら不明で。

気になったんだけど僕みたいにドロップをポイントにしたり、兄ちゃんのポイントをたくさん引き継いだ場合はそれも合わせたポイントでステリセできるのかなぁ?」


「ん??兄のポイントを引き継ぐとはどういう意味じゃ?」ナーガさんはそう聞いてきた。


「いや、兄ちゃんが死ぬ間際に自分自身のポイントをドロップに変換してくれて、紫色のクリスタルだった気がする。 それのおかげで僕もミアちゃんも生き延びる事ができたんだ。」


「ふむ、辛かったろうに、しかしその様な方法があるとは長く生きる我でもその発想には至らんかった、良き兄を持っておったのじゃな。」


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