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第85話 凍え山ダンジョンクリア

ウルオーガのドロップがゴロゴロと地面に転がる中、いつもそれを見に行くミアちゃんが僕の方に来て、どてっと座り込む。


「もー!!危なかった!!」と苦言を放つ。


「ご。ごめん。なんかメッチャ強くて、みんなのおかげだよ。」

僕だけに言われてもなぁと思いながらミアちゃんを宥める。


ミアちゃんはみんなを守って吹っ飛ばされながらヒールをかけ続けすぐに復帰してくれた功労者だった。


「いや、私もピスタ君達に頼り過ぎていた部分があった様だ。よもや君達が苦戦する魔物がいるなんて。」

グラスは反省を口にするが前向きに


「ともあれ先に進めそうだ。ありがとう。」と言ってくれた。


「素材を集めて少し休憩したら進もう。」



僕が寝っ転がって精神的疲れを癒しているとヒマワリさんがやって来た。


「ピスタ君、あのね、そんなに気にしなくて良いと思うよ。私が一番お荷物なのにこんな事言って偉そうだけど。」


ミアちゃんに怒られたことかな?そこまで気にしてなかったんだけど。

「えっと、僕は大丈夫ですけど、ヒマワリさんはなんか困ってる事無いんですか?」


「やっぱり君、なんか大人っぽいね。5歳も歳下なのに。ちょっと相談して良い??」


「どうぞ。」


「さっき均等にわけたドロップ品を【DP交換】したら100ポイントになっちゃって、ピスタ君みたいに強くなるにはポイントを何に使えばいい?」


非常に悩ましい質問だな。ヒマワリさんは食堂の看板娘で、たまたまこの旅についてきてる一時的な仲間だからなぁ。ここでLUKに振ればほぼ僕みたいになれるんだろうけど、それが果たして幸せなのかなぁ?


それこそミアちゃんの言う好きに振ればって言うのが良い気がする。


「えっと、こればっかりはヒマワリさんの問題だから自分の好きにポイントを振る方が良いと思うんだよね。」


少し下を向くヒマワリさん。取り繕うように声が出る

「あ、あの、命の危険があるから今強くなりたいのはわかるんだ、だけど、笛を吹くって言う昔の王様への恩返しをヒマワリさんの命を賭けてやる必要は僕は無いと思うなぁ。」


「そうじゃ無いの、確かに命の危険はさっきの戦いで理解したけど、その、なんて言うか、あなたを支えられたらって、あれ、私、今変な事言ってる?」


「いや、正直僕1人ではどうにもならない事だらけで、気持ちは嬉しいよ。ありがとうね。」


ほっとした顔のヒマワリさん。

可愛い年上のお姉さんを困らせるわけにゃいかねーぜ。

「内緒の話をさせてもらっていいかな?」


「うん。どんな話?」

そう言いながら僕を見つめる大きな瞳


「ステータスの話。これを聞いて納得いく選択をした方が良いと思う。」


「わかった。」真剣に返事をしてきた。

「ミアちゃんはINTに多くの強化ポイントを振ってる。」


「わかる。魔法の威力がピスタ君より強いもんね。で、ピスタ君は?」


「僕は強化ポイントを1つのステータスに全振りなんだ。あ、決め台詞言っていい?」


「うんうん、決め台詞とかあるの?」


もう仲良しだから素直に聞いてくれるだろう!よく聞いてくださいな!


「LUK極振りで今までやってきたけどなんか質問あるやついる?」


・・・あれ?ヒマワリさん?あれ?


「・・・え?・・・からかってる??

・・・ごめん真面目に聞いた私がバカだったね。


自分で考えろって言いたいのはわかったけど、そんな言い方酷いわ。」



立ってローブの埃を払いながら僕から去っていく。

「えぇー。」


・・・まだそんなに仲良し度が高くなかった。

ピスタ撃沈。


気が変わって僕のステータスを知りたくなった時の為にステ振りをざっと書いてメモにしておこう。


遠くてグラスが声を上げる

「ピスタくん、あの大きな木が見えてきたぞ!!」


こうして僕らは凍え山ダンジョンを人知れず踏破したのだった。

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