第70話 擬態に期待
僕らはラジルさんに無理言って依頼を受けた。
イダテンで森の中を抜ける街道沿いの被害地域を見て回るが見分けがなかなかつかない。
「どうやって見つけるんだろう?」
「いっそ散弾遠投で小石を全部の木に当ててみる?」
「ダメだよ普通の木も貫通しちゃうじゃん。POW+50はキモいって。」
ミアちゃんキモいは傷つくよ。
「確かに木を枯らしたら平原が広がるしなぁ。あ、セイグリットファイアは?あれ草が燃えてる様に見えて人しか燃えなかったよ。」
「村の人焼いたやつ?」
「村の亡くなった人!ね!殺人犯みたいな言い方やめてよ!」
「あ、私のウォーターアロー見てみる!?」
「あのウルハーピーの落とし物ね!飛ぶ突撃見てみたい!良いじゃん、やってよ。」
「OK〜!」不敵な笑みに変わったミアちゃんは手を前に出して
「ウォーターアロー!!」
近くの木に一度矢が刺さってから水と化す。これは便利だなと思っているとその木がまさに木に擬態した魔物。スパトレントだった!
「当てて、当てました!」
「上手いこと言うんじゃない!ウィンドカッター!!」
「あれ?弱い?」動き出したスパトレントはフラフラと弱っている感じだったがウィンドカッターでトドメをさせた。
バタンと倒れてドロップが出てくる。
「あっオレンジ色のスキルオーブ!!」
そのスキルオーブは何と【擬態】だったんだ。
その後、2体ほどウォーターアローで炙り出して倒したけど、ミアちゃんがワンパンで倒して僕の登場が無く、その為ドロップも少なかった。
「トレントの角材かぁ、ビミョー。。。3つ取れたし帰りますか。」
ギルドに帰って来たタイミングでポップさんと出くわす。
「あ、ポップさん!」
「あーミアちゃん、ピスタ!依頼帰りか?」
「そうなの!見てこの角材。重かった。」
「お、一緒に中まで運ぶの手伝うわ。」
「ありがとうー!ポップさんはどうしてギルドに?」
「いやさ、この前のお金で魔道具作りの素材依頼してたんだよ。ほら。」
なるほど、依頼する側ね。
ポップさんのポケットから出てきたものは5枚ほどの小さなミスリルプレートだった。
「これで金貨1枚。高いだろ?また一文無しだぜ。」
「ずいぶん攻めた生き方してるね!」
「いや、普通ならこれに魔法使いから魔法を込めてもらう代金もかかるんだが、ラジルお嬢様がさ、タダでやってくれるってんだからつい張り切っちゃって。」
「どーせその無料って僕らがやんでしょ?」
「そーだとおもう。」
苦笑いしてるポップさんが
「たぶんそうだろうな、頼むよ。」と言ってきた。
「でも早くしないと僕ら街を出るから今のうちだよ!!」
「まじか!じゃあ報告終わったら一緒に屋敷いこーぜ!」
そのあと3人で無事帰宅。
ラジルさんに行動が自由すぎると怒られましたが、早速魔導具に込めたスキルは僕が直近でもらったスキルオーブ
もちろん【擬態】だ。




