第59話 ウルラビット戦
「今回は兄ちゃんがいない。」
「うん、わかってる!!プロテクトオール!」
「ウルファイア!!間合いに気をつけて!!光ってる!!」炎を避けてるな、体がミアちゃんの方向に向いてる。
すると水系の技を使っていたミアちゃんに向けて、スキルを放つのか大きな角を向け、グググっと足に力を貯め出したウルラビット。
「ここでいい!?」
「そう!そこで!はやく!鉄壁して!!」
「え、!てっ鉄壁!!!」
VITを上げて得られるミアちゃんの鉄壁はスキルレベル5。5倍のVITをもってしても鉄壁が有効かわからない。
あの丸太の様な太さで先の尖った角を防げるだけの防護力は待ち合わせていないかも知れない。
万が一ミアちゃんが傷付いたら今回は僕しかいないぞ!
「やばっ!アースウォール!!」
重そうな体重を物とはせず、まるで弓矢の様にものすごい速度で射出され、真っ直ぐミアちゃんの方向へ向かって一直線に残像が伸びた。
溶けるのスキルを使って泥沼化した場所は踏まれる事無く通り過ぎられる。
「走ってると言うよりは浮いてる!?」
とうとうミアちゃんの目の前の壁まで飛んできたウルラビット。
そしてブスッ!!!
角が刺さってアースウォールに行手を阻まれたウルラビットはそこで一旦停止し、首を振って壁から角が抜けなかったからか今度は足を押し当てて引っこ抜こうとしている!
半分くらい貫通してるぞ!!
「やばっ!角、ギリギリだった!」
壁の反対側で凶悪な角が見えてるミアちゃんは、僕を見て焦りの言葉を放ったけどこれはチャンスじゃ無いか?!
「ミアちゃん!!反対側!!反対側きて!!ウルウォーター!!!ここでとかす!!」
「えっ!わかった!!!」急いで走って来たミアちゃんはまだ角が抜けないマヌケなウルラビットをチラッと見てから、
「とかす!!」と濡れた地面に向かって叫ぶ。するとその場に泥だまりが出来上がった。
僕はここですかさず、「ウルファイア!!」と唱える。
ボォっと燃えるジタバタし出したウルラビットは、なんとか必死に足を壁に押し当てて、角を引っこ抜く事に成功した!
がその落ちた先は、泥だった。
ジタバタもがく巨体はバチャバチャと泥を撒き散らせながら横に倒れる。
ミアちゃんがもう一度ウルウォーターをお見舞いすると無我夢中でその場から離れようと更にもがき出したけど、ここで追撃だ!
「アブソーブ!!」
力み過ぎてカチンコチンに冷えた水は氷となってウルラビットの動きを止めだんだん全身を覆って、やがて目が閉じた。
まだ動くかもしれないとミアちゃんがウルウォーターを唱えようと構えた所で、ウルラビットは消え、ドロップ品が泥の中に幾つか落ちて、初のウルラビットは幕を閉じたんだ。




