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第56話 コレクター現る

「なるほどねー。LUKには振るな、と。まぁそれは僕らの村でも言われてきた事だから常識なんだろうなぁ。ところで、この本って誰が書いてるの?」

福音教の教祖様かな?


「著者ですか?それは勇者様だといわれていますよ。」


「!!勇者様って、あの色んな本に出てくる勇者様?この本に出てくる人全部同じ人なの?実在するの?」ミアちゃん、それは無いよ。

と思っていると

「ええ、そうですよ。」とラジルさんが返事する。


「じゃあさ、この中に出てくる話は体験談?わけわかんないキャラとかほんとにいるかもしれないって事?」


「まぁ、体験談も想像のお話もまぜこぜなんでしょうね。あまりに荒唐無稽な事柄や意味のわからない現象が多いので学者さん達の解釈は子供に興味を持たせる為のフィクションだと言われていますよ。」

さすがラジルさん博識だね。


「ラジルさんありがとう!凄い楽しかった!」とミアちゃん。

「ええ、私も、改めて見ると良い教訓ですね。私も興味が湧いて来ました。」

「ふーん、ラジルさんはどこが気に入ったの?」


「え?私ですか?あー、、、あ!

ねずみの【チュー】と猫の【リアル】のお話は面白いですよ!2人に誘われた冒険者が【闇の始点】でインベントリって言われるアイテムボックスを与えてもらえるお話とか。アイテムボックスって夢ありません?


後は【光の終点】ですね。

地下ダンジョン最下層から突如として天空に飛ばされて空の道を歩いて光の終点に辿り着いた後、魔道機械兵を倒し進むと自分を変えられるお話ですかねぇ。勇者様はそこで自分の方向性を変えたとか。


魔導具ならばどのように再現できるのかなぁと。ほんとにあれば面白そうですわ!」

と饒舌に話すラジルさん。


「ラジルさんは魔法研究家だもんねー。」


ふふふと笑う2人は仲の良い姉妹の様だった。

「さぁ、そろそろ今後の方針を決めませんと、私も王様に合わす顔がありませんので。」と申し訳なさそうにラジルが僕らに聞いてきた。


「この街のお菓子を食べ尽くしてからじゃ無いと答えは出せないよ〜。」

「いや、ミアちゃんラジルさんも困ってるしそろそろ答え出そうよ。僕はちょっと宝具が気になるんだけど。経典に書いてある話だと昔勇者様は信頼できる仲間に宝具プレータを託したって書いてあったよ。」


「待って!他の宝具の事も書いてあったけどあれって本当のことなの?!御伽話と混ざって何が本当かわかんないんだけど。」


「いや、誰もわからないからこそ、調べに行くんだよ。どう?興味湧いてきた??」


「うん!じゃあ本当かどうか確かめに冒険しよう!」


「なんだか軽い感じで決まっちゃいましたね。5日間の不安が何だったのか、よくわからなくなってきましたわ。」


ラジルさんは僕らに急いで本を読まそうとしてたもんなー。


「じゃあ王様に言っといて下さい!僕らは必要な物を買いに市場に行ってまた帰ってきます!あ、お昼ご飯は食べてくるので夜ご飯はお願いしまーす!」


「すっかりお嬢様の家族になりましたね。」とエンドゥさん。

「ええ、可愛い弟と妹が出来た気分です。」と遠ざかる中、後ろで少し嬉しそうな声が聞こえた。




「ミアちゃん、僕は良いことを思いついたんだ。」

「なになに?どうせまたわけわかんない事考えてるんでしょ?」

「まあ聞いてよ、えとね、この前溶けたLのコンパスの残骸プレートあるじゃん?そのプレートで魔導具を作りたいんだ。」


「オリハルコンってやつ?魔導具って簡単に作れるの?あっ!そう言うスキルがあるの!?」

「ふふふ。」

「えっ!もう取ったの!?」

「はははははは!!」


「えっずるーい!!」


「いや、もうLUKに注ぎ込んでるからポイント無くて取ってません。」

「じゃあ何の笑いなのよ?!」



「魔導具作成のスキル欲しいから街の外に狩りに行かないかい?ステキなスキルオーブも出るかも!?」


「早速行きましょう。」

ミアちゃんはコレクター気質だね。



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