第44話 福音の書
「交渉に宝具かぁ。それってどこにあるの??」ミアちゃんは目を輝かせて聞くけど
「何百年前の七宝具戦争の後からはまだ3つしか確認できていないと言うのが現状ですな。」
と魔法使いのおじちゃん。
「じゃあ三宝具戦争じゃん。」と僕が言うと
「そう言われればそうだよなー。」って和やかな空気に変わった。
しかしエンドゥさんが面白い事を言い出した。
「逆になぜ現代でも七宝具戦争と呼ばれるのか?と言いますと、古文書【福音の書】が有名ですね。」
「なんですか福音の書って。」とミアちゃんが聞くとエンドゥさんは
「言い伝えによると昔むかーし福音の書は宝具を七つ全て集めた勇者様が【こんそーるぼっくす】と言う箱と会話した内容を世間に広げる為に書いた本のことです。メジャーなので本屋にも置いてますよ。」
ブブト様は
「よくわかんねぇよな。あれって御伽話じゃねーのか?」と隣の斥候お兄さんに聞くも手を広げてさぁといった笑いながらジェスチャーで返される。
「読んでみたいなぁ、勉強すれば文字わかるかなぁ?」
ギルドでもわからない文字は受付のお姉さんに読んでもらっていた僕とミアちゃんは、読みたいけど読めないって不安に駆られた。そしたらラジルお嬢様からいい提案が。
「私の研究室においでくださいな!文字の読み書き練習と福音の書が見られる様に手配しておきますので!」
お嬢様の笑顔しか勝たん。
「やったー!」喜ぶミアちゃんと僕、
「でもピスタ、王都で滞在するには結構金がかかるぜ。ギルドじゃ税金もな。」
ブブト様の地方での働きは税金対策も兼ねてたわけだ。
「わかった。頑張ります。」
深夜、斥候のお兄さんが僕らを静かに起こす。
その日もアースウォールのプチ城塞を築きあげて安心し切っていた僕らだったが絶えずブブト様チームが見張りをおいてくれていた様だった。
下っ端なのになんもしてないね僕ら。
「ピスタ、ミアちゃん!静かに。土壁の外側を何人かに囲まれてる。盗賊かも知れねぇ。」
「全員起きろ!俺が出る。もしやられたら俺のチームが食い止める。ラジル様とピスタ達は馬車を走らせて王都まで逃げるんだ!」
みんなゴクリと唾を飲んだ。
馬を荷台に接続しミアちゃんのスキル 「とける」で土壁を溶かして突破できる様にしたあと、ブブト様はドアをゆっくり開けて
「コソコソしないで出てこいよ!」と声を出す。
そこにゾロゾロと6人ほど現れたのはトンガリ帽子の集団だった。
「福音教のやつら?こんな時間になんだ?」




