第41話 ハーピィの群れ
「強化魔導兵かぁ。あながち間違いじゃ無いのかも。
そもそも僕ら農民は兵隊として戦地に駆り出される為に生かされてる!みたいな話だったじゃん。」
「確かに。ピスタくんの言う通り私たちは強化魔導兵として家畜の様に育成されていたみたいな感じかも。」
「えげつないな。それはそれで村中の奴らがピスタみたいになったらガルマン帝国でも勝てないんじゃないのか?」とブブト様。
「えっとですね僕らが例外っていうか、農民のステータス割り振りはVIT重視で徹底されてて自分で決められないんです。」
「完全な統制を強いていたのですね。でも皆が皆、従うなんて到底不可能じゃないですか?」
ラジルお嬢様正論!でもね。
「教会にほとんどの村人は洗脳されてたからなぁ。」
「!!!」これにはさすがに全員ひいちゃってるよね。
「だからアルフ神聖国は好きになれないんだよな!」
と斥候のお兄さんは正にそこから逃げて来た僕らに言ってきた。
うんうんと首を縦に振る僕とミアちゃん。
「それにしたってその歳でウル系の魔法はおかしくないか?しかも他の属性まで。いや、ステータスに関しては人に言うもんじゃないか。悪い。」
「ピスタ君。あまり話すと取っ捕まえられるかも知れないしやめとこうよ。」とミアちゃんがコソッと話す。そうだね。
「とりあえず皆さんに害があるような強化魔導兵でしたっけ?そんな奴では無いのでご心配いりません。」
ラジルお嬢様が挙手をした。
「私はピスタさんとミアちゃんに出会えてほんっとうに嬉しいの!2人の観察はしていいかしら?」
「いや、まぁ、ね。別に見るだけなら。」
「私はかまいません!」
その日から王都に着くまでバッチリと監視される僕たちだった。
2日目、ハーピィという空を飛ぶ魔物が出る平原を迂回して森を通るって話を聞いたのでミアちゃんが
「まっすぐ行こうよ。ピスタ君が倒すって。」と余計な事を言い出した。
「ハーピィはまず攻撃が当たらないのと、ヒールを使う個体がたまにいるらしい。集団行動で厄介だ。長期戦は不利だから森ルートで、」
そこまで言った所で僕らは目が輝いていた。
「スキルオーブでるかな!?」
数分後
ラジルお嬢様の安全は守ると約束した僕らはハーピィの湧く平原を爆走中。
僕が風の初級魔法ブロウで常に追い風にしているので馬車に全員乗っても馬さん達は楽々走れている。
キーキーと甲高い音が聞こえ始めた。
「ハーピィが俺たちに気づいたぞ、どうする?」
とブブト様。
「一旦止まりましょう!ちょっと説明できないんですが、僕がトドメを刺したいんでミアちゃんは万が一の時に馬車ごとみんなを守れるかな?」
「オッケー!あ、ブブト様!ハウルやってみてよ!一回見てみたい!」
「任せとけ!くるぞ!」
そう。スパベアから出たスキルオーブ【ハウル】は咆哮で敵を一瞬硬直させる様な攻撃のスキルで接近戦でも上手く使えるブブト様に進呈させてもらった。
「はぁーーーーっっ!!!」
ブブト様のハウルは接近して羽で僕らを攻撃しようとしてきたハーピィという鳥型の魔物を5匹程地面に落とし、仲間の斥候の弓矢の餌食になる。
さらにその声を聞いて平原からワラワラとハーピィが群をなしてやってきた。
「30匹はいるかな?」
「や、やばいんじゃ無いでしょうか?流石にこの数は。」
と回復役のお姉さんが呟くも既に遅く空が半分ハーピィになっている。
「今日はこのローコストな遠投で済まそう!いっけぇーハイパースキル【遠投】!!」
「封印解除はやー!!」ミアちゃんいいツッコミだよ!
僕の投げたたくさんの小石は散弾して次々とハーピィを打ち落としドロップが降ってくる。
ものの数分でヨロヨロと生きているハーピィは逃げる様に去っていき地面にはたくさんのドロップが。
「終わった?おー!大量大量!!あ、緑のスキルオーブが3個もある!!」
ミアちゃんはスキルマニアになりそうだね。




