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第38話 ラッキードロップは健在

街道を進むこと半日。

目立ったトラブルは無いがLUK極振りで体力が無い僕はミアちゃんと一緒に馬車に乗せてもらっていた。


「軽いから問題ないわよ!ね!エンドゥ!」

馬車を操るエンドゥさんはしっかり返事をして

「おっしゃる通りでございます。お嬢様。しかしファラが外れたのは残念でございますね。」とこぼす。


?ファラ??なんか聞いたことあるような。なんだっけ?

と隣でミアちゃんが

「ファラってあの宝具のファラの事?ほら商人のおじちゃんが言ってたオムグ国王が使う宝具の名前だっけ?」


「あら、ちゃんとお勉強してるのね、エライわ。ミアちゃんの言ってる話が正解よ!ファラは成功の宝具。でも、」


急にラジルから表情が消える。


「私の努力や実力が足りなかったのね。素直に反省すべきなのは私の方。なんの収穫も無く王都に帰る事になるなんて。」


視線を落としギュッと服に手で皺を作るラジルさんにミアちゃんは

「えっ?・・・なんだか悪いこと言っちゃってごめんなさい。ピスタくん!なんかほら、えっと、あの、冷たい水でも出してあげて!」


年上女性の落ち込む姿を見て焦るミアちゃん。

ゴソゴソと自分のコップを僕に渡してきた。


渡されたコップにウォーターで水を注ぎアブソーブで熱を奪う。

「はい、どうぞ冷たいお水でも飲んで休んでてください。」


ラジルはコップを受け取りまた笑顔が戻る。

「ごめんね、ありがとう。ん?冷たい?」不思議そうな顔をしてラジルお嬢様がコップに口を当てた時、外でブブト様チームの斥候の人の出す大きな声がした。


「襲撃に備えろ!魔物2匹だ!!」

すぐさま僕らは外に出た。

後ろではラジルお嬢様が襲撃に驚いたのか「えっーーー!!!!」っと叫んでいるが、僕らはそれどころじゃない!



外にいるブブト様は仲間の斥候が傷を負っているのを見つけ撤退させ陣形の指示を出す!

「回復が最優先だ!クソ!最近見てなかったがスパベア2体もかっておい!ピスタ達は隠れてろ!」


「いやいや、スパベアってウルベアより弱いんじゃ無いんですか?」


クマ型の魔物の姿がだんだん大きくなる。けどクロコシャークに比べたら迫力に欠けるな。

「そうだが、2匹もいるんだぞ!早く中に!」


そんな中魔法使いのファイアがスパベアに直撃する!

「ナイス!よく当てた!」

いや、そこはせめてワンランク上のスパファイアでしょ!しかも毛を焦がしても気にする事なく立ち上がってきた。生きてるし、戦意失ってないし。

ブブト様が大剣を振って威嚇するとスパベア達はうなりながら距離をじわじわと詰めてきたんだ。


この時点で気付いてしまった。Aランクってそこまで強くないんじゃないか??

同じような感想を抱いたミアちゃんが呟く

「私あれ手を出してもいい感じ?」

「同じこと思ってた。サクッとやるか!何でやる?」


「水かなぁー、いくよー!せーの!」 判断早いな。

「「ウルウォーター!!」」

2人して放った魔法は水神の加護でお馴染みのウルウォーターだがミアちゃんの方が2倍デカい。

まぁまぁジェラシーだぜ。


毛を焦がしたスパベアは僕によって、そしてもう1匹のスパベアはミアちゃんによって倒され僕の方だけ黄色のドロップが出た。


ナイスラッキー極振り!




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