第37話 護衛任務
ギルド所属のBランクのおじちゃんがやってきて講習が始まったが、僕らの知らない常識が多すぎて、ギルド運営上のルール説明まで辿り着かず、一般常識の質問攻めにあったおじちゃんはへとへとになって去っていった。
おじちゃん曰く
「七宝具のうち3つは実在しているけど、残りの4つが本当に存在するかどうかはわからない。」
だって。
なんか適当な話だよね。
そして人類が幾度となく宝具をめぐって戦争している歴史が記録で残っていると言う話も聞けた。
また明日も講義をしてもらおう。新人育成期間中だから無料だしね。
1週間後。
まともな服を買うお金もできて暫く宿屋に住んでも問題ない稼ぎが出てきた。
僕らはと言うとカケッココケッコ専門業者と陰で囁かれるぐらい乱獲して、この街最速でランクアップの条件に近づけたんだ。
正直ピー村での生活水準とかけ離れすぎていて困惑する部分もあった。外の世界は税金も半分持っていかれないし洗脳もされない。
ふかふかのベッドで美味しいご飯をお腹いっぱい食べて生活する。
冒険者っていいなと思い出した頃。
僕らはランクアップの為にブブト様のチーム4人と合同でここセントの街から王都へ移動する要人の護衛任務をする事になったのだが。
ブブト様は僕らを心配してか
「ギルドの依頼任務が毎回ランクアップの条件だが、俺たちAランクと組むってのはまぁまぁキツい仕事だから無理はせずにな!
辞退してもペナルティは俺たちだけで負うから心配すんじゃねーぞ。」
と言ってくれた。
顔は悪人なのに。もうブブトファミリー入ろうかな?
ちなみにブブトファミリーはセントの街を代表するチームで冒険者ギルドとも街のみんなとも仲良しだ。
大剣のブブト様中心に魔法、回復、斥候とバランスの取れたチームが今回の同伴チーム。
こんな感じの4人組が4つある16人のファミリーだったがブブト様以外もAランクだそうです。
朝早く馬車を前に集まった8人。
「王都まで7日程。こちらの方を護衛する任務だが新人2人とはいえ6人も配備される理由がある要人だからくれぐれも粗相のないようにな!」
と言うブブト様は今回のリーダーだが、コワモテのブブト様に一番ビビっていた護衛対象の女性と執事のおじいさん。ブブト様が
「何か一言どうぞ。」と言うと佇まいを正して凛とした声で話す。
「王都への帰還の護衛をどうぞよろしくお願いします。私は魔法研究でこの付近の調査に参りましたラジルと申します。隣の執事はエンドゥです。」
「よろしくお願いします!」複数の声が返事をする中マナーを知らない僕らは焦りながら復唱した。
「お、お願いします!」
そんな僕らにラジルお嬢様は冷たい目で
「あの大変失礼ですが、こちらのお子様達は大丈夫でしょうか?」と
は?大丈夫に決まってるじゃん!服も新しく買って綺麗だし髪の毛も散髪して清潔だし何より我らがブブト様がいるんだぜ!
エンドゥさんは
「まぁまぁお嬢様、昇格の為の追加だそうですし、依頼費用も割引になりました。」
あっ、僕らのせいで依頼費用割引なのね。実入りが減るのか?ブブト様ごめん。
「ギルドから説明があったかと思いますが、我々は後進の育成を甘く見ておりません。彼らが実地訓練で得る経験は計り知れませんので何卒ご容赦ください。」
ブブト様すげー!!羨望の眼差しでブブトチームを見つめていると歯を出してにこやかに笑い返された。
「そうじゃなくって、、、わかったわ。見た感じ荷物持ちだししんどい時は私も手伝うから教えてね。じゃあ行きましょう!」
そう言ってニコッと笑うお嬢様。
あんたもいい人かーい!




