第30話 白の黒6号
「どうなってるんだ?!」
死体から伸びたファイアランスは僕の横を通り過ぎて家の壁に当たり家屋が燃え始めた。
そこへミアちゃんによって解放された白の黒5号がやって来た。
もうどうぞ白の黒同士2人で話し合って帰ってください。って気分なんだけど、そうは行かないよね。
自分の足を再度視認した5号は
「・・・ピスタ、だったか?足を直してくれたのか?いいのか?家族や仲間を殺した俺を逃がして。」
「別にお前を許したわけじゃない。その前にアイツ落ちつかせてくれよ!!」
5号は6号をキッと睨み
「6号、悪いが中央教会に行く為に人質になってもらう。ウルカッター!」
「あーあ、ここで何が起こったんだよぉ!お前とは相性悪すぎだってのに!!!」
口の悪い女の子6号は悪態をつくもまたファイアランスを詠唱して数本練り出している。
「逃げろ!コイツは俺がなんとかする!!」
脚の治療に対する恩義なのか、村への罪滅ぼしなのか、白の黒5号の気持ちはわからないが、ひと時の猶予を稼いでくれる様だ。
「ピスタ君!隠れられる森まで逃げよう!」
ミアちゃんの提案で僕達は走った。
みんなしてウルボアの出た森まで走り状況を確認する。
「村長、やはり怪我をした者もいます。我々は隣村で何とか過ごせ無いか当たってみますので、」
「怪我は全員治すよ!ヒールが使えるんだ!」
「ピスタ、お前いつの間に。」と村人が言う。
「悪いなピスタ、全員治ればひとまず隣村へ助けを求めてみて、」と村長が言った所で
「僕はここで海方向に逃げようと思う。確か何たら商業国家があるって。」
ドゴルが数人の動ける村人を連れて
「じゃあ俺は川方向へ逃げる!あっちはガルマン帝国か。」
クレリーは
「ピスタ君、僕もピー村の村人がいるから父さんの手伝いをしなけりゃいけないけど、ドゴル君が心配だ。そちらに合流しようと思う。あの、
今まですまなかった。」と言ってきて、僕は笑いながら手と首を振った。
「ピスタ、俺もこれまで悪かった。元気でな。」と謝ってきたので、
「うん。2人とも元気で。どうにか生きて会おう。」と返事をしたんだ。
そして現在に至る。
なぜかミアちゃんが僕について来ている状況。
凍った海とは言え大きな魔物はいるし魚もいる。
しかも氷を破壊する力のワニみたいな口の鮫みたいなモンスターは何だか魔法みたいなのも放って来たりもしたんだ!
魔法使い志望のミアちゃんのステータスは
POW 25
VIT 25
INT 30
まだ大型のワニ鮫なんかにゃ勝てなくて一口でペロリされちゃう!
そんな時にはこれ、
「アブソーブ!」
水分がなくなって来てシワシワになったワニ鮫はのっそりとした動きになり、
「遠投!」
使い慣れた遠投で氷のつぶてを使って葬り去る。
「ありがとうピスタ君!怖いよ早く渡ろう!あ、ドロップ。」
ワニ鮫の後にはミドリ色の結晶が落ちていた。これはスライムの時に出たスキルが貰えるやつ!スキルオーブ(勝手に命名)じゃん!
先に拾ったミアちゃんが目を輝かせてこちらを向いている。
「【水神の加護】!スキルだぁ!!」




