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第29話 解放しよう

火葬が終わり、村長の部屋に帰ると別人の様になった白の黒5号は驚くほど冷静に審判の時を待っていた。


村長は

「村人達に対して何か言葉はあるか?」と問う。


「すまないとは思ってる。こんな足でどうせ逃げられない。殺すならば殺せ。」


「え?」

焼けこげて足が無くなったと勘違いしているんだろう。

僕達みんなはどんな足?って感じでヒールで治った足を見つめ頭に疑問符が出ていたが、


そんな事は置いておいて、ミアちゃんが叫ぶ

「あんなに惨めに生きたがっていた癖に!今になって殺せって!!だったら自分で死ねば良いじゃない!」


僕が口を挟んだ。

「お前はどうしたいんだ?」


「・・・。」


村長はそんな事どうでも良くて

「無いなら無いでいい、どうすれば残った村人を救える?その知恵を貸してくれないだろうか?私ではきっと。」


とうとう口を開く。

「恐らくこのままだと白の黒の誰かがこの村を消しにやってくる。1番近くだと6号か。」


「なぜ消しにくるんだ?また死人が増えるのか?他の村に逃げると言っておる。生きる見込みはあるのか?」


「途中で殺されるか、次の村で徴兵の為に余生を過ごすかのどちらかの人生しか用意されていない。

・・・、

俺は、出来る事ならば教皇イルミナ様に会って直接話がしたい。」


「また洗脳されるだけじゃないのか?」

僕がそう言うと

「わからない。」と答え

「ただ、イルミナ様は恐らくだが魂の束縛を行う際、涙を流して謝ってきた。


俺は叶うのならばその涙の理由が知りたい。」


「君の話だとそのイルミナと言う教皇様が我々の様な村や村人を家畜の様に量産していると言う事になるんだが、」と村長。


「わからないんだ。」


「もう彼から聞ける事は無いね。では終わりにしよう。残念だがここで首を切って、」


「解放しましょう。」


「は?」

「えっ?」

僕の言葉にみんな即座に意見する。


流れに逆らう様な言い方だったろう。

でも


「散り散りに逃げて生き延びましょう。僕はこんな所でくたばってなんかいたくない!」


そこでまた大声で走ってくる者がいた。

「村長!!また教会の誰かが来た!!どうする!?」


と今後の話をし終わった後、村に馬でやって来たのは別の白の黒だったんだ。



「おーい!5号くーん!出ておいでー!司祭がブチ切れてるよー!」


「6号か。なぶり殺されるぞ、はやく逃げろ!」

5号は僕らに注意を促す。

慌てふためきながら外に出て逃げ惑う村人達。


僕は5号の縄を椅子から解いて急いで外に出ると燃える棒が刺さった村人が何人か息を引き取っていた。


逃げ惑う村人を追いかけながら

こちらを目ざとく見つけた白の黒6号は


「反逆者はっけーん!キャハハハ!!」

と笑う白の黒6号は少し年上の少女だった。


詠唱の後

「ファイアランス!」と言う言葉と共に炎の槍がこちらへと飛んでくる!

ここはあの魔法の使い所かな?即座に

「アブソーブ!」と僕が唱えると

吸い込まれるかの様に炎が消えて、ススが辺りに舞った。


「村長!早く逃げて!!」


「わっ、わかった!」とまた屋内に戻る。


「お前ぇなんだぁ???どうやってふさいだんだぁー?」

と訝しげにこちらを睨む。

「まあ良いや、んじゃこれかわせるか!?」


「ピスタ君!横!!!!」

ミアちゃんが何かを叫んでいた。

ふと言われた方を見ると村人に刺さっていた炎の槍がこちらに飛んで来ている!


慌てて転がり避けると

「チッ!」と舌打ちをされた。

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