第12話 洗脳失敗
お祈りは皆んなが恐怖する中、粛々と執り行われる。
手が熱くなるのを感じた後、終わりを告げた。
そしてまたステータスにこう表示される。
【洗脳】 → DODGE 成功
最後の方に神父は
「我々を導く司教様を崇め、素直に言う事を聞けば、豊作になる。」
と言った何の根拠もないお祈りを話していたけど、
【洗脳】の条件はもしかしたら
間接的にでもいいから触れ合ってる事と、
具体的な洗脳内容を宣言する事なのかも知れない。
聞いていたみんなは首を傾げる人がいるほど理解に苦しんでいた。
この時点で憎っくき司教、いや、白の黒5号って奴は違和感を感じていたんだろう。
みんなが洗脳されていないんじゃ無いかと言う疑惑を持った眼差しで僕ら全員を見ていた様だ。
いいからお前は早く帰って寝ろ。
そう思いながら動向を伺っていると神父に近づき
「お前は祈りを正しく遂行出来たか?」
と尋ねる。
焦る神父は
「いえ、申し訳ありません、1人怪我によって辞退したものは後日、」
話し終わる前に白の黒5号は
「違うんだよ、、、チガウンダヨォ!!!!」
初めは静かに、しかし叫ぶ様な大きな声に変わり怒りを露わにして怒鳴る。
「失敗だ。」
「へっ、はい?な、なぜ?!」
「無能が!!お前はカネになってもらう。追って報告する。」
「司教様!!お待ちを!どうか!どうかご慈悲を!どうか!ぁああーーーーー!!!!!!」
教会の先生達は青い顔をしながらも
「今日は皆帰ってゆっくり過ごしなさい!解散だ!」
と言われた。
ミアちゃんを家に送った後、僕らの家へと向かう。
「ピスタ、悪いんだけど父さんと母さんに心配かけたく無い、水で洗わせてもらえないか?。」
「わかった。ほんとに大丈夫?」
「もう大丈夫だぜ!アイツ、司教だったか?偉い奴なんだろうけど酷い奴だな、刺されたのがピスタじゃなくて俺で良かった。」
「兄ちゃん!!」
僕は少し怒っていた。
「あれぐらい僕ならすぐ治せるしケガするのは僕で良かった!何で兄ちゃんで良かったんだよ!!!」
「そんな事、俺が兄ちゃんだからに決まってんだろ。」
そんな理由、そんな理由!!
「ウォーター!」
僕は泣きながら水を出す。
「ありがとうな、ピスタがいなけりゃもっと酷い事になってた。」
洗い終わった兄ちゃんは僕をハグしてくれて
「うわーーーん!!!」
急に兄ちゃんが致命傷だったらと考えてしまって怖くなって泣いた。
夕焼けが更に暗くなる中、どうしようもない不安が、申し訳なさが、声となって辺りにこだました。




