第43話 パーティーの運営から外れる二人
「お前、大丈夫なのか? 今日くらいは休んでも誰も文句は言わないと思うんだけど」
「大丈夫。せっかく生徒会のみんなで準備したんだから、台無しにしたくないし。傷はそこまで深いわけじゃないからさ」
翌日、僕は終業式を終えて生徒会室で今日の夜におこなわれるクリスマスパーティーの準備をするために集まっていた。
「そんな怪我したなら本当に休んでいていいんですよ? パーティーの運営位なら私と隆介先輩で大丈夫ですし」
「そう言うわけにはいかないよ。僕も今日まで準備してきたんだし最高の形で成功させたいって思ってるから」
「私もそう思ってるから、二人ともそこまで気にしなくてもいいよ。私も湊くんも見た目よりはボロボロじゃないから」
「いや、日向さんはそもそも車いすだし。湊に至っては腕を包帯でぐるぐる巻きにされてるし」
ジト目で隆介に見られる。確かに、今の僕たちの状態はお世辞にも健康体とは言えなかった。
僕の両手はあまり使えないし、日向に至っては車いすがないと移動できないほどにボロボロにされていた。
「ぐぬぬ」
「そう言われると、私達も何も言い返せないかも」
「夜霧先輩と日向さんはゆっくりパーティーを楽しんでください。私達でちゃんと運営しますから二人は会場で楽しんでいてくださいよ」
秋奈さんが僕たちに気を使って微笑みかけてくれる。
きっと、これ以上僕たちは何かを言っても運営に携わる事は不可能だろう。
ならば、二人の言葉に甘えて僕たちはパーティーを楽しんだ方が良いのかもしれない。
「二人の言う通りだぞ。怪我人はおとなしくパーティーを楽しめばいい。今日のパーティーは私が二人の協力に当たるから」
「小雪さん……いいんですか?」
「当たり前だ。妹を助けてくれた命の恩人なわけだしな。と言うわけで二人とも。今日は二人の代わりに私が協力するからよろしく頼むぞ」
「はい。お願いします望月先生」
「お願いいたします」
生徒会室に入ってきていきなりそう言う小雪さんに隆介と秋奈さんの二人が揃って頭を下げる。
どうやら、僕と日向は確実にパーティー参加はするけど運営側に回ることはできないようだった。
「そう言うわけで二人とも。今日は大人しくパーティーに参加だけすること。運営は私たちに任せてくれていいからゆっくりしろ」
「だって。湊くん。どうする?」
「ここまで言われたらそうするしかないだろ? ありがたく参加させてもらう事にしよう」
「だね。お姉ちゃん、秋奈さん。小清水さん。よろしくおねがいします」
「おうよ! 任せとけ」
「もともとは私の兄が巻き起こした事件ですから。今回の件で贖罪をさせてください」
「そう言うわけだ。二人は全力で楽しむことだけを考えていればいい。わかったな」
「「はい」」
こうして、僕たちはパーティーを運営する側から純粋に参加する側に回るのだった。




