84.クララの英才教育その後
スキル授けの儀式も終わったことだし、クララに空間魔法を教えることにした。
まず、結界魔法から。
「まず、結界魔法を教える。これは、魔力で板のようなものを作ると考えればいい」
そう言って俺の前に板状の結界を出す。
「普通は透明だが色を付けることもできる」
そう言って色を付けて見せる。
「触ってみるか」
「うん」
「すごい、固いんだ。手で押しても押せない」
「これが結界だ。やってみろ」
するとクララはすぐにできた。
「さすが俺の娘だ、簡単に結界が張れるようになったな。後はこれを平面だけでなく、体の周りにも出せるように練習するんだ」
これは1週間ほど練習して、瞬時に張れるようになった。
次に収納魔法。魔法はイメージということで、クララに目の前のボールを収納して、そして出してみた。
「よくわかんない」
「これはボールが別の箱に入ったと思えばいいのだよ」
「別の箱」
「そう頭の中に箱があって、そこに入ったと思えばいいのだ」
ずいぶん唸っていたが、
「できた」
と言ったときにはボールは消えていた。
「頭の中の箱にはなんか書いてないか」
「ボール1個と、書いてある」
「それが収納魔法、収納空間ボックスと言うのだよ。練習するとだんだん大きな物が入るようになるのだよ」
「わかった」
ということで収納魔法を習得。うちの娘天才。
次に索敵、俺が索敵した時のイメージを3次元模型にした。
「このように、魔力を薄く広げて放出すると、跳ね返ってくる魔力からそこに物があるかどうかわかる。これを繰り返していくとこのように物の形が分かるようになる。そうするとこの模型のようなものが頭の中に出来てくる。これが索敵だ」
それを聞いていたレンが
「索敵って、そういうふうにするんだ。できた。頭の中で物の形が分かる。でも色はつかないのね」
「色はつかないし、音も聞こえない」
「クララが練習しているのにお母ちゃんずるい」
「ごめん」
どうもレーダーがないこの世界の人間には、索敵はイメージしにくいようだ。
結局クララが索敵を使えるようになるのには、さらに1か月ほどかかった。
次に転移、
「転移というのは、違う場所に一瞬で移動すること。今、部屋の向こうに転移してみるから」
そう言って転移してみる。
「すごい、あっという間に行けるんだ」
俺は手に持った紙を見せて
「ここが今いる場所、そしてここが行きたい場所、実際にはこんなに離れているけど、例えばこの紙を折って重ねると、今いる場所と行きたい場所が重なるだろう。すると、一瞬で動けるようになる」
すると、今度もレンが
「お母ちゃんも一緒にしてみる」
と言ってやりだした。
「今度はお母ちゃんに負けない」
と言って親子でやりだした、これもできるようになるには、しばらく時間がかかった。そして、レンができるようになるとクララはすぐにできるようになった。
「これはすごく魔力を使うから、最初は近い距離で練習するように。そのうち遠くへも行けるようになるから」
これで、クララへの空間魔法の教授は終わり。レンも索敵と転移ができるようになったのは思わぬ誤算であった。
生活魔法と土魔法それに空間魔法ができるようになったので、魔獣討伐でレベル上げをすることにした。俺はクララを連れて森に転移した。
そして最初はスライム、これを倒させた。次にホーンラビット、角があるので危険なので土魔法で拘束してとどめだけさせてみた。
魔獣を倒すとレベルが上がって魔法の威力が増す。それから魔力を開放して魔物を気絶させる。これはレンの方がうまいので、レンも一緒に来て見本を見せてもらった。そうしたらクララが
「すごい、こんな簡単に魔物を倒せるんだ、剣や土魔法でとどめを刺すには、魔物に近づかなくちゃいけないので、怖かったけど、これなら簡単だ」
えらく気に入ったようだ。そのうち、魔力開放で簡単に魔物を倒すようになった。あとは練習のみ。
「将来は大魔法士」
親ばかなハルトとレンであった。
このようにしてレベルを上げた結果、能力がすごいことになったので、少し隠蔽をかけた。
〇名前:クララ・ネイメー、ネイメー伯爵家長女
〇年齢:5歳
〇種族:ヒューマン
〇所属:アムスム王国、ネイメー伯爵領、領都ネイメー
〇職業:貴族
〇状態:平常
〇レベル:7
〇HP生命力:50/50
〇MP魔力量:200/200(100,000/100,000)
〇SPスタミナ量:40/40
〇筋力:40
〇体力:40
〇敏捷:50
〇知力:100(200)
〇器用度:200(500)
〇スキル: 生活魔法、土魔法(生活魔法、土魔法、空間魔法)
〇装備:なし
*()がある場合は実際の数値は()の中の数値で、ハルト以外は見ることができない。
となった。
レベルが上がり、魔力量が増えたことで、生活魔法の威力が増した。もう普通の魔法と遜色がない。もちろん無詠唱である。
クララには魔力を抑えることや手加減をすることも教えた。また、知力と器用度が上がったことにより、勉強の能力も上がり家庭教師の先生にも、
「急に成績が伸びた」
と言われた。




