263.東方の調査(レンの魔獣狩り)
次の日はサラムは商談があると言って出かけていった。俺たちは暇になったので再び冒険者ギルドへ行った。今日は前回受けられなかった討伐系の依頼を受けるつもりである。レアとセリとサムは宿で留守番を命じた。連れて行くと面倒である。今日は息抜きである。
ギルドに行って掲示板を見ると、森の中での魔獣討伐はやはりないようである。砂漠だから森は人が利用しているようである。森の魔獣はとうの昔に倒されているようである。
ここでは魔獣の種類も違っているようである。あるのは砂漠に生息する魔獣、サンドワームやサソリ、それに狼の討伐であった。
「サンドワームとサソリと狼の退治があるけど、どうする」
「そーね、サソリはどうかしら」
ということでサソリ退治を受けることにした。ギルドで受付を済ませ、サソリのいる砂漠に行った。町の門を出ると、そこはもう一面の砂漠が広がっている。今回の依頼は街道沿いにいるサソリを駆除するもので、1匹に付き金貨2枚とのこと、素材を持ち帰るとさらに金貨1枚とのこと。
素材はかたい殻を防具にしたり、そのまま薬にしたりするようである、また味も食べられるそうである。
サソリは夜行性とのことで、昼間は出てこないらしい。そんなことを言っても夜まで待っているわけにもいかないので、エサを撒いておびき寄せることにした。マジックバッグから干し肉を出して、ばらまいた。しかし、昼間は寝ているのか砂の上が熱くて嫌なのか出てこない。
そんなことをしていたらレンが切れた。
「魔獣の分際で、私を待たせるとはいい度胸だ」
そう言って、爆裂魔法を所かまわずぶちかました。すると砂が吹き飛ぶと同時に砂に隠れているサソリも一緒に吹き飛んだ。
前世の記憶ではサソリは大きさ20cmぐらいだったと思う。さすが異世界こちらのサソリは大きさが1mぐらいある。あんなのに刺されたら人間なんてひとたまりもないと思う。馬やラクダでも一瞬で死んでしまうと思う。恐ろしくて近寄れない。これは遠距離からの魔法攻撃しかないと思う。
そこで、居場所が明らかになったサソリめがけて、俺は氷の矢を放った。そしてサソリを串刺しにしていった。すぐに既定の10匹になったので、レンに声を掛けようとしたら
「ハルトの浮気性」
と言って爆裂魔法を放つ。
今度は
「何で、また側室を取るとか言い出すのよ」
と言って爆裂魔法を放つ。
これは触らぬ方がいいと思って、好きにさせることにした。俺は爆裂魔法を食らって、姿があらわになったサソリをめがけて氷の矢を放つことに専念した。
こうしていたら100匹ほどのサソリが取れた。串刺しにしたサソリをマジックバッグの中に入れてギルドに戻った。ギルドで換金したら討伐したサソリは103匹、素材もすべて持って帰ったので、金貨309枚の収入になった。何となく怖かったので、すべてレンの収入にしてギルドの口座に入れてもらった。
俺たちについてきたアファフとアメルそれに護衛達もこのレンの爆裂魔法には引き気味だった。
宿に帰るとサラムが戻っていた。また新しい商品を仕入れたそうである。これを次の町に行ったら売るそうである。
それから「美白効果のポーションの材料を仕入れてきた」と言うので、宿の裏庭でポーション作りをした。薬草をすりつぶして鍋に入れて、下からあぶって魔力を込めながらかき回す。色が変わったら出来上がり。100本ほど作ったが、まだ材料があったので材料のある限り作ったら最終的に300本できた。
この300本をレンにわたすと、レンの機嫌が直った。
「旦那様大好き」
と言って抱き着いてきた。
すると、アファフとアメルが
「私たちの分は」
と聞いてきたので
「レンにもらってくれ」
と言うと、
「無理」
と言って、俺を恨めしそうな顔で見てきた。
「サラムがまた材料を買って来たら作ってやる」
というと、サラムのところに行った。次の日、サラムはまた材料を仕入れに行った。次の日も俺たちは冒険者ギルドに行って、違う魔獣狩りをした。この日のレンは普通だった。冷静に魔法を放っていた。その日の夕方また俺は宿の庭でポーション作りをした。
次の日また俺たちは次の町に向けてこの町を後にした。




