260.東方の調査(ポーションの作成とその取り扱い)
次にポーションを作っている工房に行った。工房に行くと、護衛を引き連れてやってきた冒険者に驚いているようすで、
「あなた様はどちら様で」
「俺は商人と一緒に旅をしている者だ。商人が商売をしている間、暇なのでこの依頼を受けた」
その後、先ほどの工房でのやり取りと同様のことをして、やっと工房主が理解してくれた。
「わかりました。それでは、この薬草を用いてポーションを作ってください。ここで作っているポーションは傷用ポーションとして人気があるのですよ。最近はこのポーションを飲むと白い肌になると言われているそうですが効果のほどは知りません」
この白い肌に、レンとアファフとアメルが食いついた。
「旦那様、このポーション大量に作って、私たちにも使わせてください」
これを聞いて、
「親父、このポーション大量に作ったらいくらか引き取らせてくれないか。その料金は手間賃から引いてもらえればいいから」
「このポーションは作るのに大量の魔力がいるので、そんなに大量には作れませんよ。だから持って帰るにしても1本か2本になりますよ。大量に作ってもらえれば、持って帰えれるポーションも増えますが」
「分かった。それなら作ったポーションの1割を持って帰らせてくれ」
「いいですよ1割ぐらいなら」
それを聞いてポーションを作り出した。先ず薬草を鑑定した。すると「甘草」と出てきた、前世の記憶では甘草は漢方薬の材料だったと思う。
それから工房の鍋に薬草をすりつぶして、入れていった。この作業はレンとアファフとアメルも手伝ってくれた。それを鍋に入れて水を加えて、下から火であぶって、大量の魔力を注ぎながら混ぜていった。色が変わったので、火を止めて、親父に見てもらった。
「これはいい出来ですな。この短時間にすごいですな」
合格がもらえたので、瓶に詰めていていった。その際鑑定をかけると、「傷用ポーション、効果大」と出た。美白効果はないのかなと思って、再度鑑定をかけると「傷用ポーション、美白効果あり」とでた。
美白効果は副次的なものとのことである。これでは女性陣を満足させられない。そこでこれに何かを加える必要がある。
確か前世の記憶ではビタミンBとCは健康にいいと言われていたように思う。そこでこれらの成分を含む薬草を加えることにした。
「親父、このポーション作るとき、こちらの薬草も加えてもいいか」
「どの薬草ですか」
「これと、これ」
「これらでしたら、構いませんよ。害になる物は含まれていませんから。でもそれだとさらに魔力が要りますが問題ないですか。普通の薬師だと1度作ったらもう魔力切れで作業できないのですが、お宅さんは問題ないのですか」
「問題ない。まだ魔力は十分持つ」
そう言って、再度今度はそれらの薬草も加えてポーションを作り出した。そして出来上がったポーションを鑑定してみた。すると「傷用ポーション、効果大、美白効果大」と出た。これで女性陣も満足させられる。
その後、何度もポーションを作るので、親父が
「それ以上作っても売れないのでやめてほしい」
と言ってきた。
見ると最初に作ったポーションが20本と、その後美白効果を高めたポーションが200本ある。いつもの10倍の量を作ったということで手間賃10倍となった。また美白効果大のポーションを20本もらった。
「ポーション代は手間賃から引かなくていいのか」
「いい、大量に作ってくれたからおまけしておく」
と言われた。
その後、ポーション工房を後にして、宿に帰った。
その後このポーションは美白効果あるとのことで飛ぶように売れたそうであるが、その頃にはハルト一行はこの町におらず、作るのに大量の魔力を必要とし、ほかに作れる人がいなかったことから「幻のポーション」と言われるようになったとのことである。
宿に帰って早速レンとアファフとアメルは美白効果のポーションを飲んだ。待ちきれなかったようである。そして
「旦那様、私、色が白くなったみたい」
と言ってにじり寄ってきた。
アファフとアメルも
「精根の王様、どうです、私たち美人になったと思いませんか」
と言っている。
俺も大人である。ここで
「ポーション1本飲んだくらいで綺麗になるわけないじゃないか」
などと言うことはしない。そんな事をすれば後で非難轟々である。
「そうだな、なんかいつもより綺麗になったように見える」
するとレンが
「ありがとう、旦那様大好き」
と言って抱き着いてきた。
アファフとアメルも顔を赤らめてうっとりしている。
俺の回答は女性陣を十分満足させられたようである。
そうしたら、レンやアファフとアメルが
「どうするのですか、このポーションあと17本しかないのですよ。1日1本飲んだらあと6日でなくなってしまいます」
こいつら1日1本飲むつもりでいるようだ。
俺を見る目が怖い。俺は素知らぬ顔で横を向いている。たまらずレンが
「旦那様、このポーション定期的に作ってください」
「いやだ。先ず材料がない」
「材料は商人のサラムに手配させます」
「俺の利益は」
「妻がきれいになるが旦那様には不満なのですか」
「俺の利益は」
「わかりましたよ」
「側室の追加を承認します」
「よし材料さえ手に入れば、このポーション100本でも200本でも作ってやるぞ」
そしたら、側室の追加と聞いてアファフとアメル
「精根の王様の寵愛が得られるのですか」
と聞いてきた。なんかややこしいことになってきた。
レンを見ると
「あなたたちはカイギン王国に配置するスパイでしょ、旦那様と○○してどうするのですか」
「そんなあ、一夜限りでいいから」
しばらく火花を散らす、沈黙のやり取りの後、
「ああ、もうわかったわよ。一夜限り、その後はあなたたちはカイギン王国でスパイ活動をする。私たちに迷惑はかけない。それでいい」
「ありがとうございます。レン様」
その後、レンは俺をじっと睨んでいる。俺は「自分で了承しておきながら俺を睨むのはやめてほしい」と思った。
何となく気まずい思いをしていたら、やっとサラムが帰って来た。




