250.東方の調査(プールシャー観光と刺客の襲撃)
そんなくだらない会話をしつつやっと、プールシャー市に着いた。サラムとその護衛は取引先の商会に用があると言って出て行った。商品の販売やここで仕入れる商品もあるそうで3日ほどここに滞在することになった。
俺とレン、イケメン2人に絶世の美女2人、それに問題令嬢、それから俺たちの護衛10人が宿屋に残された。
ここは安全だろう、ただし、スリには要注意。ということで市内観光に行くことになった。
「おいワン、お前公爵家の人間なら、ここの領主も知っているだろう。ここの領主に言って保護してもらったら」
「私を見捨てるのですか。ひどい、ここの領主はプスチュク公爵家とは仲が悪いので、行こうものなら人質にされます」
「そうか、ならどうする。俺たちは市内観光に行くが」
「当然付いて行きますよ。ここに1人残されても暇ですから」
「そうか、なら付いてくるのはいいが、もめ事は起こすなよ」
「わかっていますよ、ここでは大人しくしています」
宿の主人に
「市内観光をしたいのだが、見どころを教えてくれ」
と言うと
「ここは商人の町なので、まずバザール、市場だ。そこを見に行くといい。いろいろな国の物が売られている。運がいいとお宝に巡り合えるかもしれない。しかし、周りを注意しないとスリが多いから、大事なものは体に身につけておく方がいい」
「教会とはないのか」
「ないことはないですが、あまり信者がいないので規模は小さいです。旅人が見るようなものはないです」
「お寺はないのか」
「お寺も信者が少ないので」
「モスクならあります」
「俺たち信者じゃないけど見てもいいのか」
「微妙なところですな、入ってもいいモスクもあれば入ってはいけないモスクもあります」
「だろうな、面倒ごとは避けたいから今回はやめておく」
「ワン、市場へ行くことになった。スリが多いということだが、俺の仲間は護衛も含めて全員マジックバッグを持っており、荷物はすべてマジックバッグに入れているが、お前はマジックバッグは持っているのか」
「そんなもの持っていません。持っていたとしても盗賊に捕まっていたのですよ、持っているわけないじゃないですか」
「自慢することじゃないと思うが、まあいい、それなら1つ貸しておく、それに荷物を入れろ。とりあえず使用者制限をつける。ワンとレーしか使えないようにする」
「なぜ、レー様なのですか。俺は男だ。女の荷物を触るわけにはいかない。だからレーだ」
荷物はすべてマジックバッグに入れて宿を出た。護衛はイケメン男子2人と絶世美女2人それにワンに2人ずつ付けた。市場へ行くと、ものすごい人である。
俺はレンの近くによると小声で
「レン、気づいているか」
「はい、私たちをつけてきている人がいます」
「数は、尾行が3人、建物の影に2人、向こうの剣を売っているところに2人」
「旦那様はすごい、私はそこまでは分からなかった」
「今尾行してきている人間に鑑定をかける」
「………」
「どうしたのですか」
「尾行してきているのは領主の部下だ」
「すると狙いはワンですかね」
「可能性は高い」
俺は大きな声で
「おいお前たち、はぐれるといけないから近くへ寄れ」
全員が近くへ寄ったので俺は結界を張った。
するとこちらへ突っ込んでくる男がいる。そして男は近くまで来ると剣を抜いた。しかし、その剣は俺の結界に阻まれて、俺たちの手前で止まった。するとレンがその男を魔力で気絶させた。
「旦那様、この男どうします」
「こいつも領主の手先だ。官警に引き渡しても、うやむやにされて終わりだ」
「とりあえず宿へ戻る。その男は引きずっていく」
宿へ戻ると主人が慌てて出てきた。
「何かあったのですか」
「男に襲われた。襲ってきた男はそいつだ。関わりになりたくなかったら、お前は知らい事にしろ」
「わかりました。そうします」
そう言って宿の主人は向こうへ行ってしまった。
俺達だけになったので、周りに結界を張った。さらに、中に防音の結界を重ね掛けして、さらにその中を土魔法で覆って中が見みえないようにした。
「おいワン、お前何を隠している。何故、ここの領主が俺達、いや、お前か、お前を付け狙う」
中々ワンは話そうとしない。時間が過ぎていく。レンが切れた。
「私たちに迷惑をかけて、それでおしまい。襲ってきたのはここの領主の手先ですよ、あなたが狙われているのは明白じゃありませんか」
するとワンはやっと重い口を開いた。




