244.東方の調査(盗賊のせん滅)
また暇で、お尻の痛い旅の続きである。護衛に
「昨日逃げた盗賊はまた襲ってきたりしないのか」
「わかりません。盗賊も半数がやられたので、もう襲ってこないかもしれません。ただ、昨日は結界に阻まれたと思っていると、昼間に襲ってくるかもしれません。移動しながら結界は張れませんから」
「そうか、面倒だな、もうあきらめてくれればいいのに。俺は男の相手はしたくないのにな」
するとそれを聞いていたレンが
「旦那様は、女専門ですか。今回の調査では浮気はしないのではなかったのですか」
「俺は浮気はしないぞ、少なくとも今のところはしていない。今回は大事なミッションだからな」
「どうだか、私がいないと、浮気のし放題とか思っていないでしょうね」
何となく今日はレンの機嫌が悪い。あれの日かとも思ったが口に出すのはやめた。そんなことを言えばこの商隊ごと吹っ飛ぶ。
暇だったので久し振りに索敵で周囲を探った。すると俺たちをつけてくる一団がいる。人数は30人ぐらいかな。俺たちはサラムが護衛を含めて20人。俺の方が護衛を含めて16人。盗賊30人では俺たちにかなわないと思うのだが、盗賊の考えることはよくわからない。
盗賊のボスは部下を殺されて頭に血が上っているのだろうか。
「俺たちをつけてくる一団がいる。その数30人。どうする」
するとサラムが
「この先に両側が少し小高くなったところがあります。街道はその下を通っているので、たぶんそこにも盗賊がいるのではないですか。そして両側から私たちを挟み撃ちにするつもりではないですか」
それでそちらも探ってみた。するとそこにも盗賊がいる。隠れているので数ははっきりしない。
「そちらを探ってみたたら、そこにも盗賊がいる。今回の盗賊は相当大きな集団のようだな。こんなに盗賊を野放しにしてセープール王国は何をしているのだ。一度東の族の族長から『盗賊討伐を徹底するように』要請文を出してもらうか」
盗賊の対応を護衛とレンと協議した。
その結果、荷馬車は俺の収納空間ボックスに収納し、俺とレンとサラムそれにイケメン2人に絶世の美女2人は魔道馬車に乗車、サラムの護衛と俺の護衛29人が騎乗してついてくる。
たぶん魔道馬車の方が早いので先行して、この先にいる盗賊を爆裂魔法で攻撃、俺とレンの爆裂魔法ならこの先の盗賊を殲滅するのにほとんど時間はかからないと思うので、騎乗した護衛が到着する頃には戦闘は終わっていると思う。
俺たちが先を急ぐと、俺たちを追っている盗賊たちも追いかけてくると思うが、その追いかけてきた盗賊を俺たちで返り討ちにする。
作戦はこのようになった。
すぐに魔道馬車を出して乗車。サラムの荷車は俺の収納空間ボックスに収納し、全速力で出発した。時速100㎞である。早い、すぐに護衛の馬は見えなくなった。
しばらく行くと両側が少し高くなっているところにさしかかった。索敵で調べると確かに盗賊がいる。丘から100mぐらいの距離に差し掛かったので、レンが左側の丘に、俺が右側の丘に、それぞれ爆裂魔法を放った。
レンの爆裂魔法は強力だったので、爆風で色々なものが飛んできた。俺は魔道馬車に結界を張ってそれを防いだ。
風魔法で砂塵を飛ばすと、左側の丘にも右側の丘にも生き物の気配はなかった。念のため索敵で探ってみたが盗賊はいなかった。全員死んだようである。
サラムが魔道馬車の上に出てきて
「これがハルト様とレン様の爆裂魔法ですか、いやはやすごいものですな。一瞬で盗賊が全滅してしまうのですから」
すると絶世の美女2人も出てきて
「これが『精根の王』様の魔法なのですね。すごいわ。一族の者が憧れるはずだわ。何もしないなんてほんと残念」
これを聞いたレンが、魔力を込めて、アファフとアメルをにらみつけたものだから、彼女たちは気絶した。
しばらくして、護衛達が追い付いてきた。そこで、反転して護衛達を追ってくる盗賊に対応することにした。
護衛達の馬が魔道馬車のところまで来るのを待って、追いかけてくる盗賊に向けて俺とレンが爆裂魔法を放った。何発か爆裂魔法をお見舞いすると残った盗賊たちは逃げ始めた。それを護衛達が追いかけてとどめを刺していった。このようにして盗賊のせん滅は終わった。




