240.東方の調査(砂漠の旅)
東の市を出発して4日目、東方調査団はオプラスカ要塞に到着した。調査団のメンバーはハルトにレンに護衛10人さらにイケメン2人に絶世の美女2人さらにサラムの商隊である。
ここまでは魔道馬車で来た。サラムの商隊も荷物はすべてマジックバッグに入れてきた。さらに馬は馬運搬車で運んできた。ここからは馬である。全員が騎乗した。魔道馬車と馬運搬車は俺の収納空間ボックスに入れた。
オプラスカ要塞は以前東の市とセープール王国とを結ぶ街道沿いのオプラスカ平原に作った要塞都市で、ここには、魔道馬車250台と乗員500人マエズラ族の兵士500人それに東の族の兵士1000人、イーストブルガシェル国とイーストチャルクス国とカンテリク国の兵士も1000人ずつ、計5,000人の兵士が駐留している。
そして、ここからセープール王国の王都までは魔道馬車で2日の距離にある。魔道馬車を24時間走らせれば1日で行ける。
つまり、オプラスカ要塞はこの付近一帯に睨みを効かすマエズラ王国の前進基地である。
商隊の随伴という体裁なので、とにかく移動速度は遅い。ゆったりと馬に揺られながら、砂漠を進んでいく。荷物はすべてマジックバッグに入れた。そのため、全員にマジックバッグを1つずつ渡した。
何となく前世の記憶にある西〇記の記述を思い出す。こんなゆったりした旅もいいものである。しかし、1日馬に揺られているとお尻が痛い。そこは適当に治癒魔法をかけているので問題ないが他の者たちはどうしているのだろう。男は気にならないが絶世の美女2人は気になる。しかし、それを口に出すとレンの魔力が爆発するここは我慢である。休憩の時でも聞いてみることにした。
休憩の時にまずレンに聞いてみた。
「レン、お尻は痛くないか」
「馬に揺られていると、痛いので適当に治癒魔法をかけている」
「やっぱりそうか、俺も適当に治癒魔法をかけている」
「ほかの人たちはどうしているのかな」
「さあ、聞いてみたら」
何となく言い方に棘がある。
そこはいつものこと。気にしないことにした。
「サラムは、このように1日馬に揺られていてお尻は痛くならないのか」
「そうですね。痛いと言えば痛いですが、もう慣れました。それに馬に乗るときの姿勢も大事です。それから馬のリズに合わせて乗るとずいぶん痛みも少なくなります。これは慣れですかね」
「うーん、よくわからないが、慣れてくるとあまり痛くならないそうである」
次に絶世の美女2人。
「なあ、アファフとアメル、お尻は痛くならないのか」
「私たちですか、私たちは遊牧民。馬に乗ってなんぼですよ。小さい時からこのような馬の旅をずっとしてきたのですよ。これくらい何ともありませんよ」
さすが遊牧民、馬に1日中乗っていても問題ないようである。
「『精根の王』様はお尻が痛いのですか」
「うん、それでさっきから治癒魔法をかけていた」
「そうなのですか、それは大変ですね」
「私たちはあの魔道馬車の方が、酔うというか変な気分になりました」
「そうか俺は魔道馬車は何ともないけどな」
その日は、夕方まで馬に揺られて、夕方になったので野営することになった。テントを張るのは面倒ということで俺の収納空間ボックスから魔道馬車を出して、その中で寝た。するとトイレもあるし調理台もあるので食事も準備できる。風呂は外に俺の土魔法で露天風呂を作った。
雄大な大地と満天の星、それを眺めながら露天風呂につかる。まさに至福の時間である。すると美女2人が
「お背中流しましょうか」
と言ってきた。
流してほしいのは山々だが、それをすると後が怖い。
俺は
「今は自然を眺めているから結構」
と断腸の思いで断った。




