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231.バルコウブステ砦の解放、カウトサラゴ市包囲戦

 エイダリア市を出たマエズラ王国遠征軍はカウトサラゴ市方面に向けて一路街道を西進した。俺たちが、エイダリア市を攻略したという情報が伝わると、カウトサラゴ市の防御を固められるだけでなく、バルコウブステ砦を包囲する領主軍が包囲を解いて軍をカウトサラゴ市に集中させる恐れがある。狙うは兵が分散している状況での各個撃破である。


 東の族を置いて行くわけにもいかず、敵国の中ということで、魔道馬車を先頭にそのあと東の族の軽騎兵と隊列を組んで進んだ。今回も途中のカウトサラゴ市は無視して、郊外の畑の中を進んだ。そして、バルコウブステ砦に着いたのは夜になっていた。もう砦を包囲する領軍はいなかった。


 砦の駐留軍に聞くと領軍は昼過ぎに慌てて包囲を解いてカウトサラゴ市方面へっ撤退していったそうである。そうなるよな。そのまま残っていたら戻ってきた俺たちに各個撃破される。領主もそれぐらい考えるよな。


 ここで敵軍の規模を考えてみた。ランド王国軍はほぼ壊滅。このあたりの領主軍の規模だと2から3万程度か。野戦だったら、マエズラ王国軍の敵ではない。しかし、籠城戦となると、我軍は2万4千人、同数の敵だと、かなりきつい。


 とにかく、もう敵がカウトサラゴ市で籠城しているとなると焦っても仕方がない、ここはじっくり腰を落ち着けて構えることにした。


 次の日は完全休養。ゆっくり寝た。その次の部隊長を集めて今後の検討を行った。決まったことは、我軍はここに駐留軍2000人を残してカウトサラゴ市を包囲する。駐留軍は東の族から2000人をあてる。馬3万頭は自分の乗る馬以外はここに置いておく。馬3万頭を連れて行ったら、カウトサラゴ市周辺の麦畑をすべて食い荒らしてしまう。


 カウトサラゴ市を包囲した後、どうやって攻略するかだが、たぶんエイダリア市の情報が伝わっているだろうから夜に決死隊で城門を開けるのは無理だろうということになった。


 そこで、食糧援助と引き換えに降伏を迫ることになった。それでだめなら、また考える。結局のところ有効な方策は思いつかなかったのである。


 次の日俺たちは住み慣れた。長いもので半年以上である。住み慣れたバルコウブステ砦をでて、カウトサラゴ市に向かい、そこを包囲した。


 無駄だとは思うが、降伏勧告をした。

「都市を解放すれば、市民には危害を加えない。食料が足らなければ食料の配給を行う。下級兵士については犯罪歴が無ければ辺境伯家で雇用する。その際支度金として金貨10枚を渡す」

この3点セットで交渉した。下級兵士金で釣って離反を促すことにした。


 これには市民と下級兵士には好評のようであるが、領主と上級の兵士が、必死になって下級兵士を抑えているようである。


 もう一声ということで

「領主一族と上級兵士については、王都方面への移動を許可する」

これを追加した。


 それでも交渉に応じる気配がない。

「交渉決裂ということでいいのか。もう1日だけ待つ。明日の朝までに降伏の回答が無ければ、カウトサラゴ市への攻撃を開始する。攻撃開始後に降伏を申し出ても先ほどの条件はない。もし、降伏する気なら明日の朝まで降伏の意志を伝えるように」

と宣言した。


 次の日になっても降伏する気はないようである。


 その後、シグローニョ市にいるイーストブルガシェル国の兵士3000人を連れてきた。そして、カウトサラゴ市の郊外で巨大なカタパルト10基を製作した。そして、それを城壁の近くまで移動させた。


 そして、カタパルトによる攻撃を開始した。今回はカタパルトで爆裂弾を城内に向けて投げ込んだ、石でなく爆裂弾だとかなり遠くまで飛ぶ。それにカタパルトは巨大である。攻撃を始めると3日ほどで「降伏する」と言ってきた。


 その後、場内に入った。城内はひどい有様だった。壊れた家、死んだ人がそのまま道端に横たわっている。爆裂弾による破壊もさることながら、この都市は食料難の方がひどかったようである。どうもランド王国の遠征軍に食料を根こそぎ奪われていたようである。それならなぜおれが降伏勧告をしたときに降伏しなったのか。謎である。


 その後領主に会ったが、かなり若い。年を聞くと10歳とか。どうもこれまでの当主は殺されたようである。それで急遽その息子が領主になったようである。前当主が頑なに降伏を拒んでいたようである。


 その後、市民への食料の配給を行った。この都市の管理は東の族の軽騎兵3000人を当てて、我軍21000人は王都方面へ向かった。

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