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225.バルコウブステ砦の攻防戦2

 この城壁の壊れたところは敵の警備の兵が少ないので、そこから攻撃することにした。少しはこちらも抵抗しないと、敵に侮られる。魔道馬車500台と乗員2000人を準備して、敵軍の側面への攻撃を行った。敵の側面に一撃を加えたのち、魔道馬車は敵の食料を保管してあるテントを攻撃した。


 そうしたら、敵がこちらを包囲しようとしてきたので、また、崩れた城壁のところから城内へ逃げ込んだ。そうしたら、敵軍はそのまま城内へ雪崩込んできたので、魔道馬車からの一斉射撃を行った。そうすると敵軍は引いて行った。その後、敵がまた侵入してくると厄介なので、城壁は補修して元に戻した。


 次の日からまた籠城戦の再開である。敵はまたカタパルトで攻撃してきた。今回も3日ぐらいすると城壁が崩れた。俺は、またそこの落とし穴を掘った。今回は前回よりも落とし穴の範囲を小さくした。


 4日目の朝から、また敵軍が崩れた城壁のところから侵入してきた。しかし、今回は前回と少し違った。侵入した敵はすぐに盾を構えた。そして、その縦の後ろには土を運ぶ人夫が作業している。「これぐらいの土なら俺の収納魔法で一瞬で収納できるのに」と思ったが、作業している人夫に悪いと思ったので、今日の作業が終わってから収納することにした。


 それにして、盾を構える兵士も大変である。魔道馬車からの攻撃で兵士が次々と倒れていく。すると、補充の兵士が盾を構える。兵士を捨て駒にした戦いである。


 たぶん命じているのはランド王国援軍の指揮官、命じられているのはポルイスト王国の下級兵士か無理やり徴用された農民兵、何となくかわいそうな気もするが、しかし、こちらも攻撃しないと、こちらが殺される。


 盾を構える兵士を攻撃していったら、そのうち盾を構える兵士の補充が効かなくなったようで、作業している人夫が丸見えとなった。そこで、かわいそうだが人夫も一緒に吹き飛ばした。そうしたら敵の作業も止まった。


 そこで、今度は入れられた土を俺の収納魔法で一瞬で収納した。すると、穴は元大きさに戻った。これを見た敵は唖然としている。


 さて、敵さん次はどんな攻撃をしてくるのかな。敵軍のほとんどは農民兵のはず農作業が忙しくなれば包囲を解いて、カウトサラゴ市に戻ると思っているのだが。敵の指揮官も中々粘るようである。本当はこちらから打って出たいのであるが、いかんせん敵軍はこちらの3倍、それにこちらは兵士の補充が効かない。一度失うとその分戦力が減少するだけである。失っても農民を徴用すれば軍の規模を維持できる敵軍とは違うのである。


 次の日は、もう敵軍は侵入してこなかった。することもないので、崩れた城壁を元に戻した。


 また、籠城戦の再開である。マエズラ族は寝ている。東の族は馬を走らせている。リチ族は読書をしている。戦場に本を持ってくる、これも異常である。俺の軍隊はこんな異常者の集まりである。


 いつまで、籠城戦を続けるのか。俺の前世の記憶でも籠城戦はかなり長く続いたように思う。籠城戦はまだ始まったばかり、まだ籠城して1か月もたっていない。たぶん半年ぐらいは続くのだろう。ポルイスト王国との戦争は昨年の12月からだからもう半年以上戦争している。さらに半年である。


 大体ランド王国さえ参戦しなければ、もうとうに戦争は終わっている。バルデフロイス山中の戦いでイスポルト王国の主力は壊滅しているのである。後は王都に迫り降伏勧告をする。それで終わりのはずだったのである。まるで、前世の記憶にある〇十年戦争のようである。一方が勝つと思うと新たな参戦者が現れて戦争が泥沼化する。今回もそうである。大体教会も破門騒ぎさえ起こさなければ俺も平穏無事でいられたのである。


 することもなく相手に主導権を握られたまま、時間だけが過ぎていく。


 王国歴353年9月、バルコウブステ砦で籠城するハルト42歳、ポルイスト王国は戦乱の渦中にある。

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