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217.ブルドボス市攻略

 俺の下した作戦はブルドボス市北方の丘に築かれた要塞を攻略して、ここに砲台を設置して、教会施設を避けながら正確に爆裂弾で、軍の施設を破壊していくというものである。この作戦の要は要塞の奪取である。別に要塞は壊れても構わないのである。唯その場所を占領することである。


 第一段階として、まず、市の南側の川の南側にカタパルトを5基設置して、そこから、爆裂弾を城壁に向けて放出させた。その位置だと、カタパルトから放出された爆裂弾は大聖堂まで届かない。城壁付近へ届くだけである。投石が始まると城壁付近が少し壊れる。そこへ向けて、魔道馬車や軽騎兵による攻撃を行う。すると相手もそこに兵を集中させて来るようである。この攻撃を数日行った。


 次に第二段階として、夜間の日付が変わるころ、市の丘の北側からカタパルトで要塞への攻撃を行った。そして、間髪入れずに、魔道馬車200台を要塞に向けて走らせた。丘の中腹には柵や障害物が多数設置されていたが、俺の土魔法で順次無効化していった。


 そして、魔道馬車による一斉砲撃の後、魔道馬車から降りたマエズラ族3000人が要塞に侵入していった。マエズラ族は強い、特に夜でも夜目が効くのか闇夜でも問題なく動けるようである。そして、接近戦は大の得意である。すぐに戦闘音が聞こえなくなった。要塞を掌握したようである。その後、侯爵領軍5000人を突入させた。


 朝までには、敵はすべて降伏した。この要塞には3000人の領軍が駐留していたようであるが、夜に突然攻撃を受けたため、ほとんど抵抗らしい抵抗は出来なかったようで、こちらには負傷者が出た程度で死亡した者はいなった。


 敵軍は、最初の砲撃で要塞の警備兵が何人か死亡したようである、その後のマエズラ族の突入では、かなりの数の兵が死亡したようである。敵は300人ほどが死亡、1000人ほどが負傷、後は何が何だか訳が分からいうちに刀を向けられて降伏したようである。


 俺は、要塞の占領は部下に任せて、市から要塞へ上ってくる道をすべて土魔法でふさいだ。せっかく奪取した要塞を再奪取されてはかなわない。とにかく時間との勝負である。すでに敵本部には要塞が攻撃されたことは伝わっているだろうから、援軍を派遣してくるかもしれない。また、領軍5000人のうち3000人を下から登ってくる敵軍対策にあてさせた。そして、魔道馬車を要塞のところまで来させると、そこから下から登ってくる敵軍を攻撃させることにした。


 明け方ごろから敵軍が要塞へ至る道を上って来た。そして、魔道馬車からの砲撃で撃退された。その後、要塞の中央付近に砲台を設置した。これで準備は整った。


 俺は冷酷な侵略者ではない。そこで、俺は敵軍に慈悲を与えることにした。ここで降伏勧告を出した。

「明日の朝まで、降伏するなら、市民にはこれ以上の危害は加えない。兵による略奪もない。今日の日没まで待つ。それまでに降伏するように。若し、それまでに降伏しないようであれば、この都市を破壊する。そして兵による略奪が始まる」


 これを、俺の拡声魔法で市内に届くように呼び掛けた。そして、俺は寝た。部下にも警備の兵を残して寝ることを許可した。決戦は、日没後である。


 といっても、この要塞を占領した時点で勝負は決まっているのである。なんせ、この要塞からは市内が一望できる。すなわち俺の設置した砲塔から市内全域が攻撃できるのである。砲塔からの攻撃が始まれば市内は地獄と化す。もう逃れられないのである。このことが市内にいる敵軍の司令官は分かっているのだろうか。それについては考えないことにした。とにかく眠い。俺は寝る。


 午後の日が傾く頃、俺は起こされた。敵軍が降伏したとのことであった。話し合いは次の日ということで、俺はまた寝た。


 次の日、話し合いが行われた。市内に残っている領軍は武装解除。領主一族は拘束。この都市の駐留はサウスブニューデン侯爵領軍3000人をあてた。今回の戦争はマエズラ王国派遣軍の演習である。マエズラ族や東の族には実戦経験を積んでもらわないといけない。都市の駐留なんて優しい仕事をさせる気はないのである。

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