173.出産ラッシュ
マエズラ国から帰って、新しい領地の施設整備の続きをすることにした。まず、ガスオクシタ地方を整備することにした。そして何とか冬の初めくらいにはこの地方の施設整備を終えた。
次にアルジュル地方に着手しようとしたが、寒いので、後回しにして、ポルイスト王国の辺境伯領の施設整備の続きをすることにした。この地方は温かい。冬でも雪が降らないし。降っても積もらない。いいところだ。ただ、この土地の人と言わせると「夏は暑い」そうだ。
そして、春になったのでまた、フラ王国に戻って、アルジュル地方の施設整備に着手した。ただ、この地方は北部の平地は問題ないのだが、南部の山脈に近いところは、問題が多い。
一応危険なところは居住禁止にしているが、その危険区域のすみわけが難しい。彼らにとっては安全でも、俺にしてみれば「よくこんなところに住んでいる」と思ってしまう。それで最低限の安全対策はすることにした。すると時間がかかる。結局、アルジュル地方の施設整備を終えたのは、この年の終わりであった。
あとは辺境伯領だけである。この間、時々はサウスナンテンブルグの侯爵邸に転移で帰っていたのだが、領地経営のことはレンやアンナに丸投げなので妻たちの機嫌が悪い。結局レンに押し切られる形でレンの出産枠が1人増えた。そして妻たちが全員妊娠した。
5月は十三女カーチャ、十四女マヤ、十五女セリーナ、十六女リンダのスキル授けの儀式である。事前に鑑定したところ全員空間魔法を持っていたので、これは隠蔽した。あとはこれまでの子供たちと同様スキル授けの儀式の後、空間魔法の教授をしたが、俺は忙しかったのでリヒトに任せた。
そして、次の年(王国歴345年)の7月に妻たちが相次いで出産した。
レンの子は十七女アニカ、アンナの子は十八女リーズル、リタの子は十九女アンゲーリカ、エバの子は五男サエラック、ソフィーの子は二十女カロリーネ、ミレーヌの子は二十一女エッダ、パメラの子は二十二女 ウラである。母子ともに全員元気である。子供が多くなりすぎて、名前が思いつかなくなる。
ソフィー、ミレーヌ、パメラが子供を産んだので奴隷契約を解除した。ただし、俺の言うことには従うことを約束させた。また部屋を拡幅して家族全員が一緒に寝るようにした。
俺は週末は領都に帰って妻たちの機嫌を取り、週明けは辺境伯領に行って、領地の施設整備を行うという生活を送っている。
王国歴345年12月、妻たちの機嫌を取りながら領地の施設整備に汗をながす、ハルト36歳、ポルイスト王国辺境伯領は温かな風が吹き抜けている。
結局、辺境伯領の施設整備を終えたのは、年が変わった、王国歴346年の9月であった。ただ、後回しにした、ため池の整備と集落から奥の街道の安全対策は手付かずである。正直言ってこれは手に余る。今のところする気がない。
領都に帰って、もう疲れた何もする気がしない。
「これからは何もせずに、居酒屋で酒を飲んで浮かれて過ごすのだ。これ以上子供が生まれても困るので、あとは避妊魔法をかけて、ハーレム生活だ」
そう思って連日妻たちと浮かれて過ごした。
このようにしていたら、また、マエズラ王国から問題が生じたというので、マエズラ王国に転移した。
王都マエズラに転移すると、この地を預かる代官が
「この夏王国では、出産ラッシュで、人口が増えました。今は赤ちゃんなので、なんとかなりますが、生まれた子供が成長すると住むところが足らなくなります」
「うちの侯爵家も出産ラッシュだったけど、ここもか」
と思った。
代官の話では
「ここは冬の間することがありません。外は寒いし、外に出る気がしません。することはサウナに入って、汗を流して、何分冬は夜が長いですから、そういうことをすると、夏になれば子供が生まれます」
彼らに聞くと
「今までは食料がなくて、生まれた子供もすべては大きくなれなかった」
そうですが、
「マエズラ王国が出来てからは、畑も整備されて、液体肥料で生産力も上がって収量が増えました。それに足らなくなれば国王様からもらえるということで、生まれた子供が全員育ちます」
とのことです。
なんとも頭の痛い話である。とりあえず、植民都市の周りの土地を開墾して、畑を増やすことにした。また、今後、人口が増えて住む所がなくなってきたら、今は街道沿い1列に配置している植民都市を南北にもう1列配置して増大した人口を吸収することにした。それは、今の植民都市が満杯になってから考えることにした。問題の先送り、今は疲れているのである。この言葉で自分を納得させることにした。
とりあえず、畑の拡大をしていたら、寒くなってきたので領都に戻った。
王国歴346年12月、人口問題に頭を悩ますハルト36歳、侯爵家とマエズラ王国は出産ラッシュである。




