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166.植民都市その後

 ハルトがサウスブニューデン侯爵家サウナの癒しを建設しているころ、植民都市では新たな問題を抱えていた。この地方の人間はサウナ大好き人間ばかりであったのだ。マエズラ地方の住民が大サウナのあるマエズラ市に住むことになって、快適な生活を送っているという話を聞いた付近の住民が俺たちも住まわせてくれと言ってきたことである。


 この話を聞いた時、俺はサウスブニューデン侯爵家サウナの癒しのことで頭がいっぱいだったので、

「俺たちの法を守り、お前たちの領地を俺に献上するのなら、マエズラ市に住むことを許可するように言えと」

と部下に伝えた。


 その結果、複数の部族がマエズラ市に移住してきた。その結果すぐに建物は満杯になった。仕方がないので船員や兵士用の建物や商人用の宿屋さらには食堂などでも寝泊まりする状況となった。このためハルト侯爵に救援依頼をだした。


 この依頼を受け俺はすぐに転移魔法で現地にやって来た。市内を見て唖然とした。「これどう見ても1000人ぐらい居る」と思った。そこで俺は市内にあと10棟住民用の建物を建てて、そこに移住してきた住民を入居させた。これで、2000人までは収容できる。そうしたらサウナが満杯になって来たので、サウナも増設した。サウナの従業員は移住してきた住民を雇って対応させた。新たに移住してきた人間に聞くとかなり遠くから移住してきたようでそこの畑は放棄してきたとのこと。ここの住民を働きもせずに食わしていく気はないので、マエズラ市の周辺の畑をさらに広げて、春になったらここを耕すように命じた。


 ここに移住する時の条件で彼らの元居たところは俺の領地になったわけだので、無人の領地を遊ばせておくのはもったいないと思い、そこに新たな植民都市を建設することにした。彼らの元居たところは、ここから100kmぐらい南に行ったところで、彼らの言葉ではトウボルハ地方とのこと。「そこに新たな植民都市を建設する」と言うと、彼らのほとんどは都市が出来たらそこへ移住するとのことであった。それで彼らの案内の元トウボルハ地方に行って、そこにマエズラ市と同じような植民都市を建設することにした。


 トウボルハ市はマエズラ市の教訓をもとにマエズラ市の5倍くらいの大きさにした。人口規模で1万人まで収容できる。これだけの大都市というと、この地方ではほとんどない規模である。ただし満員になればの話ではあるが。


 道路の区画を作って、移住してくる住民用の建物50棟、駐屯する兵士用の建物、商人の宿泊用の宿屋、この市を管理する侯爵家の官吏用の建物を作った。周囲は大森林で海はないため周囲をすべて城壁で囲った。そしてその周りに堀を作って、出入り口には東西南北に4つの跳ね橋を作った。そして、この都市をトウボルハ市と名付けた。


 そして周りを開墾して畑にした。当然開墾する畑もマエズラ市の5倍である。俺は彼らにただ飯を食わせる気はない。「必要な食料ぐらい自分たちで生産してもらわないと困る」と思っている。


 新たに建設したトウボルハ市のサウナ付きの大浴場も当然マエズラ市の5倍の大きさである。これを見た元住民は歓喜して新たな植民都市に移住してきた。やはり彼らはサウナが生きがいのようである。サウナがある限り俺をここの領主として認めてくれるようである。


 さらにマエズラ市とトウボルハ市との間に街道を整備して、定期的に魔道馬車で巡回するようにした。そのための兵士や魔道馬車を追加で送ることにした。しかし「極寒の土地に行け」と言われると、嫌がる兵士が多発した。仕方がないので、そこの元からいた住民の中から、兵士を雇うことにしたのだが、当然文字は読めない。ましてや魔道馬車の運転なんて出来るはずもない。そこで、ここで新たに雇用した兵士には、簡単な仕事を任せることにして、難しい仕事は俺の元の領地から派遣することにした。「給料を5割増しする」と言ったら最低限必要な数は集まったので、それで良しとした。


 このようなことをしていたら寒くなってきて我慢できなくなってきたので、転移魔法でサウスナンテンブルグの侯爵邸に戻った。

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