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信長様と行く戦国時代  作者: 焼ミートスパ
第3章 鳴海城主山口教継騒乱戦
55/84

50 織田信広、登場

信広は生年不明です


父親の織田信秀が1511年生まれ


三男の織田信長が1534年生まれ


だったら長男の信広は6歳上の1538年だよね?と推理しました


信秀くんもやりたいざかりでしょうから大体あっていると思います


というわけでねつ造ありまくりなのでテストに書かないでくださいね


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「誠に申し訳ありませんでした」


織田信広は那古野城で信長に頭を下げていた




美濃の斎藤義龍から信長を裏切るように再三手紙をもらっていたからである


そして今までそれを隠していた


謀反を起こそうと思われても仕方が無かった





いや謀反を起こそうとは思ってはいなかったが『機会があれば何かを』とは思っていた


なにせ織田家の長男とはいっても庶子


はっきりいって家臣と同じ扱いをされていた



主君の信秀の血を引いているのだからもう少しいい暮らしができてもよいのでは?と思うのも当然であった


なにせ妻も子供も家臣もいるのだ


多少は欲を出しても仕方がないといえる





そこを突いてきた斎藤義龍は実にいい仕事をしていたともいえる



まあ父である斎藤道三が三男の信長に娘の帰蝶を嫁がせていたので、その対抗馬として庶子の長男を担ぎあげただけとなのである


大体父の道三から『愚か者』とされ『絶対に家督は継がせん!』とまで言われていた『美濃版の大うつけ』に謀略が出来る訳が無いのである


でも出来てしまったという偶然、いや奇跡


これだから歴史は面白いと言える






「三郎五郎殿、いや兄上、頭をあげてください」


信長が頭を上げるように言っても信広は額を畳に付けたままであった


どうやら許すまで頭を下げ続けるようだった




一体何が起こったのか付いていけなかった信長であった


もっとも当事者であることから信長は気が付かなかったがお付きの蘭丸はすぐに気が付いた




鳴海城主の山口殿の一件だ、と




山口教継は鳴海城主でありながら今川に唆されて信長に反旗を翻した


もっとも所詮は歴史の年表にも表れない小物


すぐに鎮圧された




山口某以下全員は命を失う事は免れたものの財産と家名を失くした


つまりは農民になった訳である



武士が農民になるとどうなるか?


日々の暮らしに困窮することになる



蓄えは日に日に減っていく


でもどうにもならない




そうするとどうなるか?


妻や姉や妹が花街で働くことになるのであった





桔梗屋が経済を廻す那古野城の南(今の大須あたり)には桔梗屋だけでなく多くの店が軒を連ねていた


人が集まれば当然花街もできる


金に困った元謀反人の女達は花街で夜の花として働き、男達はその雑用係として働いていた


・・・他に働く場所がないのだから当然である




妻や姉や妹が身体で稼いだ金で暮らす


元武士としての矜持はボロボロになった




これで再起できるものならして見やがれ


とはどこかの農民くまの言葉である



まあ早い話、見せしめである





それを噂で聞いた信広は慄いた


未来の自分達の姿であると思ったのだ




信長に敵対した者の未来は暗い


慌てて那古野城に駆けつけて証拠の手紙を差しだしたという訳である





信長としては勧誘の手紙など日常茶飯事


不平不満があってもきちんと働いてくれてさえいえば文句を言うつもりはなかった


いやたがが手紙がいくらか届いただけで大騒ぎをしてくれるな、というのが本音だった




なにせ仮にも織田家当主になのだ


その仕事量はとても多かった


いやどちらかといえば雑用が多かった





家臣同士の些細なもめごとの仲裁やら他国の動向やら水不足やら天候不順やら数え切れない程のことを処理しなければならないのだ


そのくせ失敗すると『大うつけだから』と陰でヒソヒソ言われる始末





謀反を唆す手紙くらいで手間を掛けさせるなというのが本音であった





いやいっそ謀反を起こしてくれて戦になった方が雑用がなくなってよいかも?とさせ思っていた


そして些細なもめごとの仲裁を頼んできたやつらすべてを最前線に送り込んで始末する





・・・成敗するから家に帰って戦の準備をしろと言ってみようか?とさえ思った







もともと責める気がなかった信長である


コレ以上ゴネると逆に反逆とみなすぞ!と信広を那古野城から追い出した




いちおう許されたのか?


頭をひねりながら自城に帰る信広だった





この一件が広まり今のうちに謝れば許されると織田家家中が一丸となって謝罪合戦が始まり信長がキレまくるのは別の話である

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